発達障害・学習障害のサポートに強い通信制高校まとめ 2023.07.27
障害を持っていて、高校入学に不安があるお子様をお持ちの保護者のみなさん。選択肢の一つとして通信制高校を検討してみてはいかがでしょうか?
少人数制で細やかなサポートが可能な通信制高校には発達障害などを持つ生徒も多くいるんです。そして無事に高校卒業を果たしています。
発達障害と診断を受けたら通信制高校も検討してみてください
「LD(学習障害)」や「ADHD(注意欠陥多動性障害)」などの言葉は、最近では多くの人に広まりつつありますね。
でも実際に自分や、また家族がそういった発達障害のような病気と診断されると、不安に思われる方がほとんどだと思います。さらに家族の皆さんも病気だと気づくことができないまま、学校の勉強についていくことができず辛い思いをする学生もいます。
そのような場合に検討してみてほしいのが通信制高校です。発達障がいや学習障害を持つ方も多く卒業しています。
学習障害って?
学習障害とは、一般的な知的発達に遅れはないが、聞く・話す・読む・計算する又は推論する能力のうち特定のものに著しく困難を示してしまう状態を指します。一見わからないので、全日制高校で周りと同じように学ぶことを強いられてつらい思いをする学生も多いんです。
実は近年では約2~3%の割合で学習障害の傾向がみられ、この病気が意外と身近なものであることがわかります。
具体的には文字の読み書きがどうしても覚えられなかったり、計算が何度やってもできなかったり、落ち着きがなく席に座っていられなかったり…などの症状がみられます。
近年では知名度があがるとともに理解も増え、通信制高校などで開設された少人数クラスで、自分のペースで学習が進められる環境などが整っています。
ここからは障害をお持ちの方におすすめの通信制高校を紹介していきます。
知識のある臨床心理士やカウンセラーの対応も
鹿島学園高等学校は広域通信制高校のなかでも知名度の高い学校。学費が安い通信制高校ランキングで2年連続1位を獲得する、さまざまな面で通いやすい学校です。
知名度が高いということは生徒の数ももちろん多く、そのなかには学習障害を持った生徒も多く存在します。
鹿島学園高等学校では、障害のせいで上手く勉強が進められない生徒専門の学習塾とも提携し、生徒一人一人への細かいサポートを可能にしています。生徒数が多いのでいろいろな症状への対応経験があるのが、鹿島学園高等学校の強みです。
就職サポートも充実しており、同じ障害を持った卒業生がどんな仕事に就いているのかなどを聞きながら相談することができます。
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試験でなく学習成果物で評価してくれる!
明蓬館高等学校では学習障害などで勉強がしづらい状況にある生徒に、専門の学習センターを用意しています。
ここでは試験で成績を判断することはしません。
たとえば国語なら自分で創作した小説、数学なら自分で考えた面白い問題…そんなふうに、生徒それぞれの軸で「やりきった!」という学習の成果を提出する仕組みとなっています。
無理にみんなで同じラインに並ぶようなことはせずに、それぞれの役に立つ楽しい勉強をすることができるんです。
また、心理検査などで個人の状況をしっかり把握し、一人一人に個別の指導計画を作成。学習だけでなく人との関わり方も、上手く出来るよう教職員が働きかけてくれます。
登校も最低年4日で大丈夫ですし、集団での参加が無理なら個別で行うことも可能です。
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インクルージョン教育で学習障害という個性を尊重
星槎国際高等学校では長年「仲間はずれにしない」インクルージョン教育を行っています。障害のせいで苦手なことが一つあるからって、他のことまで諦める必要はまったくありません。
数学ができなくても、文字の読み書きができなくても、部活や生徒会活動への参加はできますよね。みんなに平等にチャンスをくれる通信制高校、それが星槎国際高等学校です。
登校は週2回からとなっていますが、レポートは個人のレベルに合わせた内容になっていますし、体験学習が多いカリキュラムなので楽しんで登校することができます。
通信制高校提携のサポート校を使って卒業も!
蓬洋舎はスタッフの多くが臨床心理士などの専門的な資格を持っている、通信制高校のサポート校です。とても小さな学校ですが、生徒一人一人のスキルをそれぞれのペースに合わせて着実に伸ばすことができます。
勉強についてのフォローももちろんありますが、ソーシャルスキルトレーニングなどで人間関係の構築スキルを上げることを得意としている学校です。中学生のうちからプレスクールへの参加もできるので、現在中学生だけどあまり学校に行けていない…そんな人は試しにプレスクールに参加してみてもいいかもしれません。
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個別指導やトライアルレッスンで無理なく登校
KTC中央高等学院では個別指導を受けることができるので、学習スピードが遅くても周りを気にせずに登校することができます。また登校日数も生徒のペースに合わせて選ぶことができるので、だんだんと自信がついてきたら全日制高校のように週5日登校して積極性や自信を伸ばすことも可能です。
さらに、数学や英語などの教科科目以外を授業で勉強できるトライアルレッスンも人気の理由の一つ。料理や美容など生徒の興味に合わせて授業を選ぶことができるので、勉強以外にも学校へ登校する楽しみを見つけやすいです。
音楽療法も学べる!大好きなものに没頭するのもおすすめ
何か好きなものがあるなら、トライアルレッスンにとどまらず、思い切り没頭できる環境を高校として選ぶのもおすすめです。
国立音楽院は、音楽を専門的に学べる通信制高校サポート校。発達障害・心身障がい児者学習コースも設けられており、「音楽が好き」その気持ちを持つ生徒なら、どんな生徒でもその可能性を最大限に広げてくれる環境が整っています。
高等部は好きな科目を選べるオープンシラバス制。インクルーシブクラスや、アートセラピー、音楽療法やリトミックを学べる科目もあります。
好きなこと・得意なことを職業にする道も見えるかもしれません。
発達障害・学習障害を持つ生徒におすすめの通信制高校の見分け方
通信制高校を選ぶ際は、発達障害や学習障害の特性に合わせたサポートしてくれる学校かどうかをチェックしておくことが何よりも大事です。
通信制高校といっても学校によってサポートやできること、カリキュラムなどは異なるからです。
そこでここでは、通信制高校・学習障害のサポート体制が整っている通信制高校の特徴や見極め方についてご紹介します。
- 学習面のサポートが充実している
- メンタル面のサポートが合っている
- ソーシャルスキルが学べる
- 個別に合わせた対応をしてくれる
- 専門的な知識や技能を身につけられる
学習面のサポートが充実している
通信制高校を選ぶ際は、学習面のサポートが充実しているかどうかを見るようにしましょう。
通信制高校のなかには、ひとりひとりの学習レベルに合わせた自宅学習やスクーリング指導をしてくれるところもたくさんあります。
とくに不登校期間が長かったり、発達障害・学習障害によって通常の学習ペースよりも遅れているのなら、小中学校レベルまでさかのぼって学び直せるところがおすすめです。
ほかにも、集中できる時間が短い生徒であれば、日々の学習の進め方やアドバイスを相談しやすいところやマンツーマン指導が受けられると安心です。
サポート体制が充実していれば、学習へのモチベーションもキープできるので、確実に高校卒業したい方はぜひチェックしてみて下さい。
メンタル面のサポートが合っている
発達障がいや学習障害によって過去に孤立やいじめを経験したのであれば、メンタル面のサポートが充実している通信制高校かどうかも重要です。
たとえば臨床心理士やカウンセラーなどの資格を持った講師が在籍しているかや、専任の心理士やカウンセラーを在籍させている学校もあります。
一般的に発達障害・学習障害を持つ方は人よりもストレスを抱え込みやすいと言われているので、学校にいつでも相談できる環境があれば安心です。
また生徒だけではなく保護者の方も相談できる通信制高校であれば、家での学習の進め方や進路相談、対応方法などを相談できるのでおすすめ。
いじめや不登校など日常生活で問題を抱える方を支援するソーシャルワーカーを置いている学校もあるため、もし金銭的な問題やひとりで抱え込んでいる方は相談してみてください。
ソーシャルスキルが学べる
先にも述べたように発達障害や学習障害を持った人は孤立しやすい傾向にあり、なかなか社会性を身に着けるのが難しいケースもあります。
しかしソーシャルスキルは、社会で生きていくうえで必要不可欠な能力です。
とくに発達障害を持つ方は空気を読んだりするのが苦手で、思ったことをそのまま発言してしまったり、自分の感情をコントロールする能力が欠けているともいわれています。
通信制高校でソーシャルトレーニングを身につけられれば、今後の就職や進学でも重宝するので安心です。
たとえば通信制高校ではコミュニケーションが苦手な人でも、学校行事やスクーリング、部活動などへの参加を促してくれる学校がたくさんあります。
通信制高校では自分と同じ境遇の友達ができたり、少しずつ人とのコミュニケーションに慣れていける場としては最適なのです。
個別に合わせた対応をしてくれる
通信制高校には、ひとりひとりの学習レベルや状態に合わせた対応をしてくれるところがあります。
発達障害・学習障害の程度や特徴、将来どのようになりたいかによっても異なりますが、生徒の性格などに合った学校を選ぶことで卒業しやすくなります。
たとえば通学そのものが難しい生徒には最低限の通学のみで、日々の学習は講師が自宅まで訪問してくれるなどの学校もあるといわれています。
専門的な知識や技能を身につけられる
発達障害や学習障害の方の特徴には、「他の人よりも記憶力が優れている」「ひとつの分野に特化している」などの能力を秘めていることも少なくありません。
しかし持っている個性や能力に気づいて、しっかりと活かせる環境でいなければ意味がありません。
通信制高校では、全日制ではできない専門的な知識や技能を身につけられるカリキュラムやコースが用意されています。
そういった学校では、卒業までに何かしらの資格取得を目指せたりもするので、将来の就職や進学でも有利に進められるでしょう。
発達障害や学習障害を持っていると、どうしても「できることが何もないのでは?」と心配する方もいますが、まったく自立できないことはありません。
もし興味のあることや将来の選択肢を広げたいのなら、高校生活のうちに自分の強みを見つけておくことをおすすめします。
発達障害の種類とは?
発達障害は簡単に言うと脳機能に障害がある状態を指しますが、実は発達障害にはいろいろな種類があります。
また、原因についてはまだ明確に解明されていないのも事実です。
そこでここでは、発達障害の種類と特徴についてそれぞれご紹介します。
特徴が分かれば対応の仕方もわかりますし、通信制高校選びの際にも役立つのでぜひ参考にしてみて下さい。
- 広汎性発達障害
- 学習障害(LD)
- 注意欠陥・多動性障害(ADHD)
- 発達障害には「グレーゾーン」もある
広汎性発達障害
広汎性発達障害とはおもに、アスペルガー症候群や自閉症などを含めるものを指します。
行動がパターン化していることや対人関係、コミュニケーション面、社会性などの面に顕著に特徴が表れやすい反面、記憶力が優れているといった面もあります。
学習障害(LD)
学習面においての支障が少なく、一見周囲の人たちからは認知されづらい特徴を持つ発達障害です。
しかし「聞く」「読む」「書く」「計算する」といった面が著しく苦手なところがあり、程度によっては学校生活でかなり苦労することも多くあるといわれています。
通信制高校を選ぶ際は、なるべく個別の学習サポート体制が充実しているところを選ぶといいでしょう。
注意欠陥・多動性障害(ADHD)
「じっとしていられない」「授業中など集中力が続かない」「考える前に行動してしまう」などの特徴を持つ発達障害です。
低学年などでは性格によるものである可能性もあるため見極めが難しいですが、高学年になっても直らなければADHDである可能性があります。
1回の授業時間が短いところや自分が集中しやすい環境に対応してくれる通信制高校を選ぶといいでしょう。
発達障害には「グレーゾーン」もある
発達障害・学習障害は確定できない場合、「グレーゾーン」と診断されることもあります。
おもに発達障害の基準を満たしていないが、日常生活を送るうえでやや困難を感じるといった場合にこのような評価を受けるケースが多いです。
そのため、周囲の人に理解されず、いじめを受けたり、学校や団体になじめないなどで苦労することがあります。
このような二次障害を引き起こさせないためにも、周囲の大人など保護者の方がいちはやく気が付くことが重要となってきます。
もし現時点で不登校気味といった場合は、通信制高校への入学も検討してみてもいいかもしれません。
発達障害・学習障害が通信制高校に通うメリット4つ
発達障害や学習障害を持つ方にとって通信制高校はおすすめです。
おもに発達障害や学習障害を持つ方が通信制高校に通うメリットには以下のものが挙げられます。
- 入学と卒業のハードルが低い
- 自分の好きな環境やペースで学べる
- 自分の興味のある分野や得意を見つけやすい
- サポート体制が充実している
入学と卒業のハードルが低い
通信制高校は全日制高校よりも、入学や卒業へのハードルが低いといったメリットがあります。
たとえば全日制高校で人気の学校だと、試験や面接以外でも中学時の内申書も合否に影響を与えるケースもあるといわれています。
しかし通信制高校の場合、基本的に入学試験は面接と作文、書類審査などで学力によって判断されることはありません。
また全日制高校だと通学が必須となりますが、通信制高校の場合は課題レポートの提出や年に何度かのスクーリング、試験などで卒業できます。
登校日については自分で選べますし、スクーリングも年に数える程度しかないため、発達障害や学習障害の方で学校に苦手意識がある方でも無理なく卒業できるでしょう。
自分の好きな環境やペースで学べる
通信制高校は毎日投稿する必要がなく、自宅などでオンライン指導や課題レポート提出すれば単位となります。
さらに登校と言っても、月に1回のスクーリングや面接指導なので、じっと座っているのが苦手な人やコミュニケーションに自信がないといった方におすすめです。
また通信制高校では全日制とは違い、一斉に授業を受けるスタイルではなく、ひとりひとりの学習ペースに合わせて指導してくれます。
分からないところは電話やメールで何度でも聞けますし、希望があれば小中学校の内容までさかのぼれるので安心。
「全日制高校だと付いていくのが大変」「毎日誰かと顔を合わせるのが嫌」「自分のペースや環境で学びたい」方は通信制高校もひとつの選択肢です。
自分の興味のある分野や得意を見つけやすい
通信制高校によっては卒業に必要な単位取得以外にも、ほかの分野についても学べるメリットがあります。
たとえば、美容やペット、プログラミング、芸能、アート、アクター、ゲーム、アニメなど学校によってさまざま。
とくに発達障害や学習障害の特徴を持つ人には、特定の分野に強い興味を示しそれ以外はストレスに感じてしまうケースも少なくありません。
もちろん必修科目については学ばなければいけませんが、少しでも興味・関心のある分野が学べるのであれば楽しい学校生活を送れます。
さらにもっと深めていけば、手に職をつけられたりなど就職や進学でも有利になります。
学校によっては資格取得をサポートしてくれるところもあるので、ぜひいろいろ比較検討してみるといいでしょう。
サポート体制が充実している
通信制高校では先にも述べたように、ひとりひとりの性格や学習ペースに合わせて学べるといった魅力があります。
学校によっては、専門の資格を持つスクールカウンセラーが在籍しているところもあるので、とくに発達障害や学習障害をもつ生徒にとっては安心材料になります。
サイトには学校自体が発達障害や学習障害についての知識に理解があるとアピールしているところもあるので、ぜひチェックしてみてください。
ほかにも、「SST(社会生活技能訓練)」やソーシャルスキル、自己表現、将来に役立つ専門的な分野を学べる授業があったりします。
発達障害や学習障害の程度にもよりますが、自分の特徴に対して理解があって受け入れてくれるところを選ぶのが何よりも重要です。
外の世界で自分の居場所を見つけよう
今の学校では周りについていけずにつらい思いをしているとしても、自分の得意なことを伸ばすことができるようなぴったりの場所がきっとどこかにあるはずです。
その場所は意外にも近所の通信制高校かもしれませんよ・・?
発達障害などまだまだ理解が少ない病気では、少人数制で学習できる学校でないと、なかなか本当に必要なだけのサポートを得ることはできません。通信制高校なら登校も少なくて済むので、徐々に登校日数を増やすなどの対応もできます。
発達障害・学習障害をお持ちの方は是非一度検討してみてください。
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