通信制高校に転入・編入するステップ 2019.01.13
実は通信制高校の生徒のうち約半分が、転入または編入での入学なのをご存知ですか?
そのため全日制高校や定時制高校よりも転校生や社会人の生徒が浮いてしまうことなく、学校生活にも馴染みやすいといわれているんです。
転入・編入の違い
そもそも通信制高校への入学を考えたとき、転入と編入どちらで申し込みをすればいいのかわからないという人も多いと思います。
簡単にいえば以下の通りです。
・高校に在籍している人は転入(転校と同じ)
・既に高校を退学している人は編入
転入について
現在学校に在籍していて、退学せずにそのまま転校の手続きをとるのが転入です。
よく「休学中なのですが転入でいいんですか?」という質門をいただきますが、在籍しているならば転入の手続きになります。
取得済みの単位数や在籍期間、また本人の努力次第では、通信制高校へ転入しても同級生と同じタイミングで高校卒業ができます。
編入について
高校を中退していて再入学を希望する場合は、編入の手続きとなります。
たとえ以前在籍していた学校をやめたのが50年前であっても、必要な書類(前籍校から取り寄せ)が揃っていれば編入は可能です。
一度も高校に入学したことがない場合はもちろん新入学となります。
前籍校の単位の引き継ぎについて
転入・編入の際には以前修得した単位を引き継ぐことができます。
たとえば今在籍している高校で40単位修得しているなら、転入後は残りの35単位を修得すれば高校卒業ができるという仕組みです。
編入時にも、何年経っていても単位は活かしたまま引き継ぐことができます。
在籍期間も引き継げる!
高校の卒業資格を得るための条件の一つに【3年間の在籍】があります。
単位と同じように在籍期間の引き継ぎもできるので、「前の学校には半年しか籍置いてなかったから単位もないし新入学でいいや~」なんて思っている人も、少しでも在籍していたなら編入の手続きがおすすめです。
転入と編入の条件・試験について
通信制高校に転入・編入を希望するときには、特別な条件特にありません。
年齢制限もないですし、既に社会人として働いている方でも編入が可能です。
「自分なんかが高校に行っていいのだろうか」なんて思わず一生ものの資格なので是非チャレンジしてみてください。
学力試験はほとんどゼロ!
選考でも、学力試験を行う学校はほとんどありません。
勉強に何年もブランクがあっても安心して出願ができます。
選考の例
通信制高校に転入・編入をするときの選考は、以下の3つが基本です。
・書類選考
・面接
・作文
面接は保護者同伴の学校もありますし、もしも生徒だけの場合も不安があれば保護者が同席できる学校がほとんどです。
よくされる質問など詳しいことは以下の記事をご覧ください。
転入・編入の時期について
出願の時期は通信制高校によって大きく異なりますが、転入も編入も随時受け付けている学校がほとんどです。
ただし、たとえば全日制高校にかよっていて、2年生の12月に転入を検討した場合、2年生のうち3分の2を在籍していたにもかかわらず2年次の単位は修得しないまま通信制高校へ転入することになります。※全日制高校は年度末に単位が加算されます。
そうすると、2年次に修得しかけていた単位を通信制高校でまた1から勉強していかなければなりません。
こうした理由から、生徒のためにも1月~3月は転入を受け付けていないという学校もあります。
必要な手続き
気になる通信制高校が見つかって、転入もしくは編入をしようとしたときは以下の流れになります。
1.資料を請求
どの学校もまずは資料請求をすることをおすすめしています。
インターネットの情報だけで入学を決める人も最近は多いですが、学校の公式資料が一番詳しく学校生活について記載されていますし、学校説明会や体験授業のお知らせが同封されている場合も多いです。
2.説明会や個別相談会に参加
最近は説明会や相談会というかたちで入学前に生徒と保護者が一緒に学校を訪れることを、入学前の必須項目として設定している学校も多いです。
通信制高校についての知識や理解が少ない方もまだまだ多いので、なるべくミスマッチがないように気になるところはこの機会にどんどん質問してみてください。
3.出願のため願書や書類を提出
出願の際に提出が必要な書類は学校によって異なりますが、共通しているものは以下の通りです。
①転入学(編入学)願書
②成績・単位修得証明書※前籍校に取り寄せ③在籍証明書※前籍校に取り寄せ④転学照会※転入学のみ、前籍校が用意
4.選考
選考に必要な選考料を支払い、面接や書類選考を受けます。
随時手続きを受け付けている学校では、学校への問い合わせから選考まで1ヶ月もかからない通信制高校も多いです。
5.合格発表
選考から2週間以内には通知がされる学校がほとんどです。
合格の際は電話での通知が多いですが、郵送の学校もたくさんあります。
6.履修相談
通信制高校では生徒によって年間で修得する単位数が異なります。
授業料は単位数によって変わってくるので、授業料の振込の前に通信制高校の教職員と履修相談を行い、単位数や時間割を決めます。
7.授業料の支払い
授業料の支払いが確認できた後に、入学許可証や生徒証を発行する学校がほとんどです。
日取りは学校により変わりますが、合格通知から2週間以内の入金が一般的です。
8.転入・編入の手続きを終えて学習を開始
ここまでの7つのステップを経て、ついに通信制高校での新しい学習を開始することができます。