通信制高校の学費、平均金額はいくら? 2020.05.07
通信制高校の学費は高い、そんなイメージがある人もいるかもしれません。
それもそのはず。通信制高校の学費は高いところでは年間100万円近くなります。しかし低いところでは、年間10万円台で通うこともできるんです。
学費の平均はいくらくらいなのか、通い方や学校形態に合わせて紹介します。
通信制高校の学費は通い方で変わる
そもそもどうして同じ通信制高校でそんなに学費に差が生まれてしまうのでしょうか。
それは全日制高校や定時制高校と比べて、学習方法や登校日数が多種多様であることが原因です。
通信制高校というと、ほとんど学校へは通学しないのが主流だと考えられていましたが、それはもう過去の話。現在で年数日の登校で単位が取得できる学校もあれば、全日制高校のように週5日通う学校もあります。
これだけ通い方が違えば学費も変わってくるのは当たり前です。
また、通信制高校にも全日制高校と同じように公立高校・私立高校があります。それぞれ平均学費をチェックしていきましょう。
公立通信制高校の平均学費
公立高校の場合、授業料は各都道府県により決められています。そのため平均金額もお住いの地域により異なります。
以下は、平成29年度における東京都の通信制高校の学費です。
入学料 | 500円 |
---|---|
授業料(1単位) | 336円 |
年間学費(25単位取得の場合) | 8,900円 |
上記の金額に、さらに教科書の購入費用はイベント参加費用がかかりますが、それらの諸費用を合計しても年間5万円に収まるとみてよいでしょう。
ほとんどの公立高校が東京都と同じくらいの授業料を採用しています。
全国において差はほとんどなし
しかし、首都圏と校外では料金が異なるのではないかと疑問を抱く方もいるでしょう、以下は山梨県の年間学費です。
入学料 | 500円 |
---|---|
授業料(1単位) | 310円 |
年間学費(25単位取得の場合) | 8,250円 |
わずかに山梨県のほうが安い授業料ですが、それでもあまり変わりません。また、高地県など関東以外の校外にある県の授業料に関しても変わりませんでした。
公立ならどの通信制高校でも平均2~5万円ほどで通えると考えて問題ありません。さらにここから就学支援金が引かれれば、実質負担は0円です!
私立通信制高校の平均学費
公立と違って、学校やコースによって大きく授業料が異なるのが私立高校。ここからは生徒から人気が高い通い方を例にあげて、それぞれの平均的な金額を紹介していきます。
この平均学費を参考に、「通信制」での学習スタイルを検討してみてください。
最低限の登校で卒業する通信コース
年間3~5日程度の登校日数で単位が取得できる、通信コース。通信制高校のなかで最もメジャーな通い方です。公立高校は月2回程度の登校が基本なので、私立高校でしかできないスタイルですね。
このスタイルが最も安く、平均学費は年間20~30万円となっています。
学費が安い通信制高校ランキングでも1位になっている鹿島学園高等学校もこのコースを選択することができます。
週に数日以上通うコース
こちらは登校日数によっても変わりますが、週1~3日通う場合は平均年間45~60万円、週5日通う場合は平均年間70~85万円程度が相場です。
登校日数が多い学校では通信制でも制服の購入が必須の場合もあるので、諸費用を含めると年間100万円前後の金額を納入しなければならないこともあります。
美容など専門課程を受講するコース
こちらも選択する専門科目によって大きくことなりますが、通信コースに専門科目の授業を追加する場合は、平均学費は年間50~60万円程度となります。
授業の追加だけではなく、週5日、まるで専門学校のように本格的に専門科目が勉強できるようなコースに入ると、年間80~100万円程度が相場になるので、授業料は一気に高くなります。
もちろん、授業の一環で資格試験などを受ければそのぶん費用がさらにかかります。
高校卒業後に専門学校へ入学するのと比較すれば安い
生徒本人からすると「こんなにお金がかかるんじゃ親が許してくれなさそう…」という心配が出てくるのではないでしょうか。
しかし例えば通信制高校の美容コースでネイルの資格を取得する場合、全日高校卒業後にネイルの専門学校に入学するのと比べれば、かかる費用は少ないです。
将来に活かせるような専門科目なら多少授業料が高くても選ぶメリットは大きいでしょう。
サポート校を利用した場合
通信制高校とサポート校、この2校のダブルスクールで高校卒業を目指す方も少なくありません。
この場合は通信制高校の通信コースの学費にプラスして、サポート校の授業料がかかります。
サポートは塾のようなものなので、私立通信制高校よりも料金はさらにピンキリです。平均すると年間50万円が相場なので、通信コースの平均年間20~30万円と合計して年間70万円前後と見込んでおくといいでしょう。
授業料を大きな負担と感じるなら通信制高校へ相談を
通信制高校における学費の平均金額を紹介しました。
もしかしたらこの記事を読んで、授業料が高いと感じた人もいるかもしれません。特にたくさん登校したい、漫画や美容など教科科目以外の勉強がしたいと考えている人は、決して安い金額で通信制高校へ通うことはできないでしょう。
そんなときには資料請求や学校見学などの機会を利用して、学校側へ相談してみてください。みなさんが知らないサポート制度もたくさんあるはずです。