教育ローンとは? 2015.12.18
教育ローンとはどのようなものなのか、
そもそも奨学金との違いとは何かという疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな教育ローンの疑問についてわかりやすく解説していきたいと思います。
通信制高校の学費としても使えるの?教育ローンとは何か
教育ローンの資金は幼稚園から大学や専門学校など、
様々な学校の学費にするための入学金 /寄付金 /授業料などに利用されます。もちろん通信制高校に入学する際にもローンを利用することができます。
通信制高校を希望する学生本人が学費のためにローンを申し込みできるか
という質問をよく耳にするのですが、
未成年者の場合はローンに申し込みすることはできません。
だいたいの場合は学生本人ではなく 保護者がローンの契約をします。
金融機関の申し込み条件では、 満20歳以上からとなっているところが多いので、
たとえアルバイトなどで収入を得ていても条件を満たすことにはなりません。
しかし20歳以上で年収が200万円以上あり
扶養から外れている方の場合はその限りではありません。
また学生本人の兄姉でも条件を満たしていれば申し込める可能性があります。
就学支援金と奨学金と教育ローン。それぞれの違いを比較してみた。
通信制高校の学費の支払いがちょっと大変そう…。
そう思った時に真っ先に思いつくのは 奨学金をもらうということではないでしょうか?
苦学生の代名詞的存在でもある奨学金。
大学生ともなると10人中6人の割合で奨学金を貰って通っていると言います。
奨学金制度は教育ローンのように学費を賄う事ができる制度ですが、
両者は似ているようでいて実際の内容はかなり異なります。奨学金は保護者でなく学生本人に返済の義務が生じます。
しかし奨学金は無利子か教育ローンよりも金利を安く借り入れすることができます。
返済も卒業して仕事に就いてから行うので、
在学中にお金の心配をする必要が無いというメリットもあります。
しかし奨学金と言っても「お金を借りるのは…」
と躊躇う人は 高等学校等就学支援金を貰えるかどうか確認してみましょう。
高等学校等就学支援金とは学校を通して国に申請すると、
支援金を受け取ることができる制度です。
デメリットは学校を通じて申し込みするので
学校に通うための一人暮らし用資金などには使えないという点です。
この制度では私立の通信制高校だと授業料の一部が減額され、
公立の通信制高校だと授業料がすべて無料になります。
支援金の給付額は一定ではなく各自治体や所得に応じてそれぞれ異なります。
高等学校等就学支援金は学費の負担を抑えてくれる支援制度ですが、
・高校を既に卒業している方や在学年数が4年を超えている方 ・専攻科/別科の生徒/科目履修生/聴講生の方 ・市町村民税所得割額が30万4,200円以上の世帯の方 |
上記に当てはまる方は支援金を受給できる対象とはならないので注意してくださいね。
教育ローン以外に学費を賄える上記2つの制度をざっと説明しましたが、
以上を踏まえた上で教育ローンはどのような場合に使うべきかをまとめると
以下のようになります。
1)奨学金の審査に落ちてしまった。 2)就学支援金で貰える額だけでは足りなかった。 3)固定金利のところを選びたかった。 4)入学金などのお金が入学前に支払うのが難しい |
奨学金や高等学校等就学支援金を利用しても、
入学する学校によっては充分な支援になるとは限りません。
しかしそれぞれの支援金制度の不足分を、
教育ローンで補うという方法も利用することができます。
どの方法も家計とのバランスと相談し場合によっては、臨機応変にそれぞれの制度を利用する必要があると言えるでしょう。
審査 | 金利 | 貸与額 | 保証人の有無 | |
奨学金 | アリ | 無利息/最高年利3% | 最高10万円/月 | いる。2人必要 |
就学支援金 | 申し込みのみ | なし。借りるのではなく貰うもの。 | 最高9,900円/月 | 不要。 |
教育ローン | アリ | 各社による。2.8%前後が目安 | 各社による。 | 各社による。不要のところもアリ。 |
教育ローンの返済って卒業生でもできますか?
教育ローンの金利は奨学金に比べて高めなので、確かに返済に不安になるのも頷けます。
大抵は100万円ほど借り入れして、毎月3万円ずつくらいの返済を続けていく事が多いようです。安定した収入を得ている保護者であれば、教育ローンも無理の無い範囲で利用していくことができるでしょう。
通信制高校を卒業した後自分でローンの返済を行っていきたいと思っている方も中にはいらっしゃると思います。
教育ローンでいくら借り入れしたかにもよりますが、
100万円程度の借り入れならアルバイトをしながらでも数年で返済していく事は決して難しくはありません。 親御さんに頼らず自分で返済するというのはとても立派ですが、
金利や返済のことに関する知識は親御さんの方が、予備知識を持っていらっしゃると思いますので、
1度家族全員で金利の確認や返済プランについて会議しておくと安心ですよ。
保護者と学生さんにとって一番良い教育ローンを見つけよう!
教育ローンは奨学金のように成績要件が無く、
その分誰でも広く利用できすぐに必要なお金を受け取ることができます。
しかしローンであることには変わりないので、
銀行や信用金庫などの各種金融機関に一度は相談する事をオススメします。
返済のせいで経済事情が圧迫され、家庭内がピリピリしていると
せっかく希望通りの通信制高校に入っても、
学生さんにとって嬉しくない結果になってしまいます。
できれはローンが原因で後悔する事になるのは避けたいですね。
自分や家族にとってどのローンが一番良いのか、 バランスを取りながら検討すると良いでしょう。