家庭教師を探すのは、一般的な集団の学習塾を探すよりも難しいと言われています。
なぜなら、家庭教師サービスはよほどの大手でなければテレビCMやチラシ、口コミといった情報が不足しているから。
ほかにも、同じ学校に通う人や近所に通う人がいれば、なんとなく評判なども集めやすいでしょう。
実際、家庭教師は校舎も看板もないことが多く、つけているひとも「もともと知り合いだから」などとそこまで参考にならないものも。
そこで今回は、家庭教師の探し方や探す際に気を付けるべきポイントについて解説していきます。
「子どもに合った家庭教師を探したい」「良い家庭教師と出会いたい」「入会後になるべく後悔したくない」取った方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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家庭教師にもいろいろな種類や業態がある
ひとくちに「家庭教師」と言ってもさまざまな種類や業態があり、それぞれにメリットやデメリット、料金などにさがあります。
ここでは、いくつかの家庭教師のパターンを紹介しながら、メリットやデメリットについて比較していきます。
家庭教師派遣業者経由か個人家庭教師か
家庭教師には派遣業者を経由するものと、個人で家庭教師と契約する方法とに分けられます。
「家庭教師派遣業者」とは、登録家庭教師と利用者との間にたち仲介役としてマッチングサービスをおこなう業者のことです。
一般的には、「家庭教師派遣会社」や「家庭教師センター」と呼ばれることが多く、おもに大手や全国に事業所を展開する家庭教師サービスなどが挙げられます。
登録している講師はアルバイトの大学生家庭教師から、「プロ家庭教師」と呼ばれる実績や経験豊富な方までさまざまです。
一方で個人家庭教師は、おもに知り合いの紹介などで指導を請け負っている家庭教師のこと。
こちらに関しても大学生やベテランの家庭教師までいろいろいますが、入会金や教材費などがかからないケースがほとんどですので、比較的家庭教師サービスよりも自由度が高い傾向にあります。
家庭教師派遣業者経由や個人家庭教師には、以下のようなメリットやデメリットが挙げられます。
家庭教師派遣業者経由のメリット
- 講師数が豊富なので、自分に合った家庭教師を見つけやすい
- 相性が合わなくても、無料で気軽に交代してもらえる
- 面接や研修など、家庭教師の質がある程度保証される
- 講師とのトラブルがあってもスムーズに対応してもらえる
家庭教師派遣業者経由のデメリット
- 入会金や管理費、仲介手数料などが必要な場合がある
- エリアによっては対応できないことも
個人家庭教師のメリット
- 知り合いだと信頼度が高い、コミュニケーションがとりやすい
- 講師の個性や特性を活かした指導を受けられる
- 地域事情や学校事情に精通している可能性が高い
- 入会金などがかからない場合が多く、授業料などの交渉がしやすい
- 授業のカリキュラムなどを臨機応変に対応してもらえる
個人家庭教師のデメリット
- 家庭教師の交代ができない
- 指導力や情報量、講師の質にばらつきがある
訪問型かオンライン型か
家庭教師を探していると、訪問型やオンラインといったものもあります。
訪問型とは最もスタンダードなもので、講師が直接生徒の自宅に赴き指導するスタイルのことです。
また最近では感染症対策の一環として、大手や有名家庭教師サービスをはじめにオンラインでの指導も増えてきています。
オンラインではおもにzoomといったテレビ会議システムを利用し、タブレットやパソコン、スマートフォンなどで映像授業を受けるスタイルのことです。
とくに「訪問対応外エリアに住んでいるけれど、志望校出身者から教えてもらいたい」「部活や習い事などで忙しいから、好きな時に学びたい」方から人気を博しています。
訪問型やオンライン型には、以下のようなメリットやデメリットが挙げられます。
訪問型のメリット
- 講師との距離感が近く、コミュニケーションを取りやすい
- 生徒の様子を掴んでもらいやすい
訪問型のデメリット
- 講師を迎えるための準備が必要
- 勉強部屋がいる(なかには公共施設で対応してくれるところもある)
- 交通費がかかることがある
オンライン型のメリット
- 全国・海外どこででも授業が受けられる
- 講師を迎えるための準備がいらない
- 感染症リスクや防犯面の心配がない
- 希望の家庭教師が選べる
- 夜間でも授業を受けられる
オンライン型のデメリット
- 通信機器やWEBカメラといった、インターネット回線が必要
- なかには一方的な授業になってしまう可能背もある
大学生家庭教師かプロ家庭教師か
家庭教師の中には、「大学生家庭教師」と「プロ家庭教師」と呼ばれる家庭教師がいます。
大学生家庭教師はそのまま現役の大学生が講師として在籍しており、プロ家庭教師とは社会人やほかの予備校や学習塾などでも指導経験を持っているなど、これまでの実績が豊富な家庭教師のことです。
大学生家庭教師は学生である生徒とも年齢が近いことから、コミュニケーションがとりやすく志望校出身だったりすると、詳しい内情やキャンパスライフなどについて聞けるといったメリットがあります。
一方、プロ家庭教師は10年以上などの実績を持った人や、難関学校への合格実績が豊富な人もいるので、「受験対策がしたい!」「学習障害など特殊な特徴に対応できる人を探している」といった人にはおすすめです。
ほかにも、大学生家庭教師やプロ家庭教師には以下のメリット・デメリットが挙げられます。
大学生家庭教師のメリット
- 年齢が近いため、コミュニケーションがとりやすい
- 受検体験がまだ新しいため、志望校出身だと傾向や特徴を教えてもらえる
- 勉強の習慣がない人や基本的なところからやり直したい人におすすめ
大学生家庭教師のデメリット
- 個人の経験によるものなので、客観的な意見をもらいにくい
- 受験情報などの知識量が少ない
- 大学生なので、長期休暇中や就職活動中など指導日数が安定しないことがある
- 卒業したら指導が受けられなくなる
- 生徒の合格実績が少ないため、ノウハウにばらつきがある
プロ家庭教師のメリット
- 指導力や経験、生徒の合格実績が豊富
- 受験情報に精通している
- 受検対策をしたい人やレベルの高い内容を教えてもらいたい人におすすめ
- なかには、不登校や学習障害のある生徒でも対応できる人がいる
プロ家庭教師のデメリット
- 通常の家庭教師よりも料金がかかる
- 大学生家庭教師よりも年齢が離れていることが多く、打ち解けにくい
- プロ家庭教師のなかにも質や相性の見極めが必要
家庭教師の探し方5つ
では具体的に「どう家庭教師を探せばいいの?」と迷っている方も多いはずです。
ここでは家庭教師の探し方について5つの方法をご紹介します。
家庭教師の探し方5つ
- サイト検索をする
- 大学に問い合わせている
- 知人から紹介してもらう
- 家庭教師掲示板を見る
- 家庭教師のマッチングサイトに登録する
➀サイト検索をする
家庭教師を探すうえで一番手軽なものに、サイト検索をするというものがあります。
たとえば、志望校などが決まっているのであれば、「志望校名 家庭教師」といったように検索すれば、そこの学校の出身者の家庭教師がヒットするのでおすすめです。
ほかにも家庭教師センターのWEBサイト内では、住んでいるエリアや目的、女性か男性か、プロ家庭教師か大学生家庭教師かなどより詳細な条件を絞れます。
②大学に問い合わせる
家庭教師を探すのなら、大学に問い合わせるのもひとつです。
大学では大学生協や就職支援課というものがあり、そこでは学生家庭教師のアルバイトの斡旋をしていることがあります。
したがって、もし志望大学などが決まっておりそこの大学生から教えてもらいたい人であれば、直接依頼するのがおすすめ!
ただし大学に問い合わせる方法だと、大学によるサポートがない可能性や、家庭教師サービス経由よりも家庭教師としての質や実績が不足していることが多いので要注意です。
さらに万が一、家庭教師とのトラブルが発生しても自分で解決しなければいけないので、そういった場合でも臨機応変に対応できる人でないと難しいでしょう。
③知人から紹介してもらう
個人契約で家庭教師を利用する場合、知人から家庭教師を紹介してもらう方法もあります。
近所に大学生の子どもを持つ知り合いがいたらつけてもらったり、別の人を紹介してもらうこともできますし、教育関係のお仕事をしている人であれば、その人経由で紹介してもうらうのもひとつです。
知り合いであればある程度身元もしれているため安心ですし、料金や日時、授業内容についてもある程度融通が利きやすいといったメリットもあります。
しかしこれに関しても大学に問い合わせる方法と同様、トラブルが発生した際のフォローが難しい面があるため、そこは注意が必要です。
④家庭教師掲示板を見る
ネット上で家庭教師を探すなら、家庭教師掲示板から希望の家庭教師を個人契約で依頼するのも手です。
個人契約掲示板ならとくに、大学生の出身校・在籍校や学部、最寄り駅や料金の相場などが掲載されているため、希望の条件に合う家庭教師を効率的に見つけられます。
また掲示板には全国から多くの家庭教師が登録されているため、比較検討しやすいといったメリットも!
しかしなかには、「連絡が取れない」「遅刻・無断欠勤などが多い」といったものや、「契約内容と違う」「経歴詐称をおこなっている」といった悪質な家庭教師もいるので気を付けなければいけません。
⑤家庭教師のマッチングサイトに登録する
最後に紹介するのは、家庭教師のマッチングサイトに登録する方法です。
家庭教師のマッチングサイトは先に紹介した家庭教師掲示板とよく似ていますが、マッチングサイトには仲介業者や中間管理をおこなう立場の人がいるため、情報の正確さやトラブル時の対応などが充実しています。
さらに家庭教師センター経由で契約した時と異なり、マッチングサイトでは入会金や教材費などがかからないところが多いのでそこもおすすめポイントです。
家庭教師を探す際におさえるべき5つのポイント
家庭教師は全国にたくさん在籍しているので、その分、さまざまなタイプの家庭教師がいます。
成績アップや受験対策をより効率的におこないたいのなら、子どもと家庭教師との相性は最も重要。
そこで今回は、家庭教師選びに失敗しないためにおさえておくべきポイントについてご紹介します。
これから家庭教師を探す方はぜひ参考にしてみてくださいね。
家庭教師を探す際におさえるべき5つのポイント
- 家庭教師をつける目的を明確にする
- 予算を決めておく
- 口コミを比較する
- 講師の質や相性を見極める
- ほかにもこういった部分をおさえておくと安心!
家庭教師をつける目的を明確にする
家庭教師を利用する目的はひとによってさまざまです。
たとえば、定期テスト対策や入学準備、受験対策、勉強の習慣をつけさせたいといった保護者の要望など。
しかしこれらを全て叶えようとすると、「結局どこがいいの?」と悩んでしまいます。
したがって講師を決めかねている方はまず、「何のために家庭教師をつけるのか」を明確にしておくことが大事です。
とくに高校生になると大学入試の方法は増えていくので、「推薦のために日頃の成績を上げておきたいのか」「一般入試や共通テストを受けるのか」によっても変えていくといいでしょう。
予算を決めておく
家庭教師の授業料はどの家庭教師サービスを利用するのか、個人契約なのかなどによっても変わってきます。
「できるだけ費用を抑えたい」「そこまでお金がかけられない」といった方は、あらかじめ予算を決めておくことがおすすめです。
家庭教師サービスのホームページの多くでは、コースによっての料金が明記されているため、いくつかの会社で比較して相場を知るといいでしょう。
一般的に家庭教師を利用する際の料金には、「授業料」「入会金」「管理費」「教材費」といったものがかかり、そのほかには講師のランクなどによっても変わる可能性があります。
また一見、授業料が安いと思っていても、入会金や追加料金が何かとかかる家庭教師サービスもあるので、料金を比較する際は総合的な費用で比べるのがポイントですよ。
家庭教師の料金の相場は?料金システムや安くおさえるコツを紹介
口コミを比較する
「ここって有名だけど、実際はどうなの?」と気になる方は実際に利用した生徒や保護者からの口コミで比べるのもひとつです。
ただし口コミについてはかなり主観的な意見だったり、信ぴょう性に欠ける面があるのであまりすべてを真に受けすぎないように注意しなければいけません。
口コミを比較する際は、あくまで個人的な感想であることを念頭におき、目的により近い家庭教師を冷静に見極めることが大切です。
講師の質や相性
先にも述べたように、家庭教師を利用して成績アップを目指すなら子どもと講師との相性が何よりも重要です。
どれだけ大手で有名な家庭教師でも人間なので、やはり相性やコミュニケーションのとりやすさというものがありますからね。
反対に講師自身のことを嫌いになってしまうと、学習へのモチベーションや教科に対する意欲なども一気に下がってしまいます。
多くの家庭教師サービスでは無料で体験授業を受けられるところもありますし、個人契約で家庭教師を雇う際も可能であれば体験授業を受けてから決めると後悔も少なくなるはずです。
体験授業を受けたからといって必ず入会しないといけないわけではないですし、そこで良い講師と出会えたら入会後も指名できたりもするので、そこは慎重に見極めるためにも必ず受講するようにしましょう。
ほかにもこういった部分をおさえておくと安心!
家庭教師を探す際に気を付けておくべきポイントをご紹介してきましたが、ほかにも以下の内容についても押さえておくといいでしょう。
家庭教師を探す際のそのほかのチェックポイント
- 教師の紹介から初回授業までの期間はどれくらいかかるのか
- 授業日以外のサポートやフォロー体制はどんなものがあるのか
- 振替授業が可能か(キャンセル料は発生するか)
- 講師の交代ができるか(交代の回数制限や費用の有無なども知っておくとよい)
- 万が一のトラブル時のサポート
- 受検対策ができるか(合格実績が豊富にあるなど)
- 学習障害や不登校、帰国子女など特殊な条件がある場合、それに対応したコースがある
- 途中で退会できる
基本的に大手の家庭教師サービスであれば、上記の両県を満たせるところが多いでしょうが、もしホームページなどに掲載されていない場合、直接事前に問い合わせておきましょう。
また、今回ご紹介した家庭教師を選ぶ際のポイントのすべての条件を満たすところはかなり限られています。
予算なども含め、優先順位をつけておくことが大事です。
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~まとめ~家庭教師の探し方は子どもとの相性や目的が大事!
今回は、家庭教師の探し方や探す際に気を付けるべきポイントについてご紹介してきました。
家庭教師は家庭教師サービスを経由するか個人契約か、また大学生家庭教師かプロの家庭教師に依頼するかどうかでも変わってきます。
どれが一番いいかどうかということはありませんが、家庭教師をつける目的によってはメリット・デメリットがあります。
もし「学習習慣をつけさせたい」「定期テストがいつも平均点以下」「学校の授業についていけない」といった場合は、生徒と講師の年齢の差を感じにくいわかめの家庭教師のほうがコミュニケーションを取りながら学べるのでおすすめ。
一方、「勉強習慣はあるが、よりレベルの高い授業を受けたい」「難関学校を目指したい」「家庭教師には合格実績の多さを求めている」のであれば、経験豊富なプロの家庭教師のほうがいいでしょう。
また、家庭教師を探す際は子どもとの相性を見極めるために、体験授業を受けると安心です。
今回の記事を参考に、子どもに合う家庭教師を探してみてくださいね。
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