転職活動を行う上で、どうしても回避したいのがブラック企業への応募です。転職サイトの求人はブラックばかりという話をよく聞きますが、転職エージェントの求人にもブラック企業は紛れているという話もあるため、なかなか応募に踏み切れないという人もいますよね。

ここでは、ブラック企業の求人を見分ける方法について解説しています。ブラック企業を回避しながら転職活動を進めていく方法も紹介しているので参考にしてください。

目次

転職サイトと転職エージェント、それぞれブラック求人の見分け方

転職サイトのブラック求人の見分け方

ブラック企業には特徴があり意外と簡単に見分けられるので、応募書類を送る前に、各項目に当てはまっていないか、確認してください。

ブラック企業の可能性が高い推し文句

・未経験歓迎
・年齢不問
・やる気次第で年収1000万可能
・成長できます
・やりがい重視

求人情報に上記の推し文句が記載されていたら、要注意です。

一見、良さそうに見えるこれらの言葉ですが、実はブラック企業が良く使う常套句なのです。鵜呑みにしてしまうと、ブラック企業に就職してしまう可能性があるので求人票の甘い言葉には気をつけてください

例えば、「未経験歓迎」という言葉の裏には、ブラック企業の思惑が潜んでいます。社会経験が少ないと、今の労働環境が普通だと思い込んでしまう傾向にあります。これはブラック企業にとっては願ってもない状態です。労働条件が悪かったとしても、気づかずに一生懸命働いてくれる未経験者をブラック企業は求めているのです。

「やる気次第で年収1000万可能」も頑張れば、高収入が得られるような気がして非常に魅力的ですよね。しかし、この言葉、非常に曖昧なもので、高収入を約束するものではありません

その会社で働いたとして、「やる気」はどういった形で評価されるのか、具体的な評価基準が見えません。「年収1000万円可能」ということについても、なぜそれが可能なのか、実際に1000万円もらっている人はどれくらいいるのか、歩合や賞与の根拠は何かなどの、根拠となる情報を見極めないと、過酷な条件で働くことになるので、注意しましょう。

ブラック企業の特徴

ブラック企業は離職率が高く、慢性的に人手不足の状態なので、転職サイトへの出稿頻度は多くなっています。とにかく人材が必要なので、大きな広告枠を買って掲載してくる企業で、頻繁に登場しているようだと、ブラック企業の可能性があります。

求人情報の掲載期間が長い、頻繁に求人情報を掲載している、大量に募集している、業務内容が具体的に書いていないなどの求人票はブラック企業である可能性が高いので注意してください。

転職エージェントのブラック求人の見分け方

転職エージェントは転職サイトよりも採用コストが高額になりやすいため、中小企業よりも資金力のある大手企業が利用する傾向があります。また、急成長中のベンチャー系ブラック企業も確実に人材を集めるために利用する傾向が強いです。

転職エージェントからブラック求人を紹介されないためには、口コミや企業情報の確認が重要です。口コミや企業情報はWebの口コミサイトに書いてある情報と、キャリアコンサルタントから聞いた会社の内部情報との差異を比べると、どの情報が嘘なのか真実なのか見極めることができます。

また、求人票に記載されている離職率に注目してみるのも良いです。離職率の計算単位が1年単位の計算なのか、2年単位の計算なのかで割合は大きく変わるため、コンサルタントに必ず計算単位を確認するようにしてください。離職率の割合が高い企業ほど職場環境が悪いケースが多いため、ブラック企業を見極めるのに役立ちます。

キャリアコンサルタントによってブラック企業を除外してもらう

ブラック企業を避ける確実な方法は、ブラック企業を転職エージェントに除外してもらうことです。

求職者がキャリアチェンジとして未経験の職種や業界を受ける場合、求職者側はその職種や業界に関する知識が少ないことが想定されます。よって、その道のプロである転職エージェントに初めから労働条件が悪い企業や離職率の高い企業を除外してもらうのがおすすめです。

しかし、転職エージェントでもブラック企業を進めてくるエージェントは存在します。応募者が希望していないのにも関わらず、案件が応募者にとって未経験の職種の場合。また、明らかなスキル不足の状態であるにも関わらず、キャリアコンサルタントが積極的に勧めてくる場合は、その案件はブラック企業である可能性が高くなります。これはキャリアコンサルタント自身にも契約件数のノルマがあり、そのノルマ達成を優先するためでもあります。

また、案件を多く持っていないエージェントや、得意とする業種がないエージェントなどは、ブラック企業を紹介しがちなため注意が必要です。

転職エージェントでブラック企業を紹介されたときの対処法

明らかに舐められているので強く断るべし

応募者のスキルが足りていない状態で、転職エージェントを利用するのは危険です。実際、転職エージェントに登録してからブラック企業を紹介されるケースがあります。自身の希望とは異なった企業を紹介された場合には、ブラック企業の求人である確率が高くなり、キャリアコンサルタントのノルマ達成に利用されている可能性があります。

キャリアコンサルタントからの紹介で転職が成立すると、転職エージェント側には応募者の年収から○%を報酬として受け取ることができます。そのため、ブラック企業であっても平気で契約を勧めてくるキャリアコンサルタントが存在するのです。ブラック企業かもしれないと判断したら、応募者自身がしっかりと断る姿勢を持ちましょう。

キャリアコンサルタントのチェンジを申し出てみよう

転職活動の成功は担当するキャリアコンサルタント次第だといっても過言ではありません。無料で利用しているとはいえ、自分の生活や将来がかかっていることなので、不安を感じるようであれば担当を変更してもらった方が良いです。一部のキャリアコンサルタントが自分の都合だけで動いているケースもありますので、その判断をするためにも他のキャリアコンサルタントに変更してもらうようにしましょう。

担当変更できないなら転職エージェントを乗り換える

転職の良し悪しはキャリアコンサルタントとの相性にかかっています。よって、相性の悪いキャリアコンサルタントであれば、担当を変更してもらった方が良いです。しかし、担当を変更してもらえないようであれば、そのまま継続して利用するよりも思い切って他のエージェントを利用することをおすすめします。

また、転職エージェントを利用する時は、転職エージェントを複数登録して、キャリアコンサルタントとの相性が良いところに絞ていった方が効率的です。「使えないな…。」と不安を感じながら利用するよりも転職活動自体もスムーズに進みます。転職エージェントごとに独占している非公開求人もあるため、多くの求人に出会え、理想の企業に就職できる可能性も高まります。

必ず面談するSpring転職エージェント(アデコ)

Spring転職エージェント

世界中に拠点がある外資系転職エージェント。求職者の職歴に関わらず必ず面談してくれるので、未経験転職にも適しています。各業種・職種に精通したキャリアコンサルタントが、5,100か所以上に拠点を構える守備範囲の広いアデコグループが保有する豊富な求人の中から、あなたの経験やスキルにマッチした求人を紹介してくれます。

それだけではなく、求人企業とあなたの橋渡し役となってくれるので、あなたの企業への思いや、仕事への情熱を書類だけではなく直接企業に伝えてくれます。そのため、志望した企業への採用が決まりやすいという特徴があります。

転職活動に辛さを感じている人も、その理由や背景について、コンサルタントが一緒になって考えてくれるため、辛さを共有し克服するために、採用されやすい新しい求人を提示したり、応募書類の添削などを行ってくれます。

※20代〜40代で、一都三県、東海地方、関西地方の転職者限定です。

Spring転職エージェントへ無料登録

エグゼクティブ専門 リクルートダイレクトスカウト

リクルートダイレクトスカウト

最大手リクルートが運営している、年収600万円以上のミドル/ハイクラス・エグゼクティブ限定の会員制ヘッドハンティングサイトです。年収800万円以上のハイクラス層に特化した転職エージェントで、自分で求人に応募するのではなく、リクルートダイレクトが承認したヘッドハンターがスカウトする形で求人紹介がされる形なので、スキルやキャリアがある人は、他の転職サイトでは見つからない良質な求人に出会える可能性があります。気になる人は一度登録してみて下さい。

※年収800万円以上の求人情報を49,000件以上保有しています。(2022年9月時点)
※直近年収600万円以上の方限定です。電話・オンライン面談対応。

リクルートダイレクトスカウトへ無料登録

転職サイトでブラック求人を回避しながら安全に使う方法

ブラック企業を見分けるコツさえつかめば怖くない

転職エージェントに勧められてしまうと、はっきりと断れない人もいますよね。キャリアコンサルタントは説得のプロですから、つい口車に乗ってしまい、その気になってしまう可能性もあります。ブラック企業の雰囲気がありそうでも、きっぱりと断る自信が無い場合には、転職サイトから応募した方が嫌な思いをすることもありません。

転職エージェントと違い、面談からスタートするわけではないので、転職サイトでは自分のペースでじっくりとブラック企業かどうかを判断し、無理のないペースで転職活動を進めていけます。

しかし、実際に掲載されている求人情報がブラック企業どうかを見分けるにはどうしたらいいでしょうか。

ブラック企業の見分け方

転職サイト上で常に掲載がある企業

転職サイト上で常に掲載がある企業は、明らかに人が定着していないことを指しています。慢性的な人手不足なのは明らかで、ブラック企業独特の離職率が高い企業といえるでしょう。

掲載における要注意ワード集

・「努力次第で年収は○万円以上」…営業成績による歩合が関連しており、実際に手にする給与に掲載時との大幅な差が生じてしまう恐れがあります。

・「未経験者歓迎、年齢不問、学歴不問」…誰にでもできる簡単な仕事であり、人材教育に力を入れておらず、人の入れ替えに抵抗が無く、離職率が高い傾向にあります。

・「若手活躍中」…一見すると若手社員を重宝しているように感じられますが、実際にはミドル層の社員がおらず、離職率が高いことがうかがえます。

・「実力主義」…成果報酬をもらえるようで、その実はノルマが高く、達成しないと給与が上がらないという仕組みになっているケースがあります。

・「少数精鋭」…聞こえはいいものですが、社員一人に抱える仕事量が多くなっているのと同じ傾向になります。過度の残業や休日出勤が増えてしまい、離職率が高くなっています。

以上に挙げた項目が全てブラック企業とは言い切れませんが、この「要注意ワード+常時掲載」であればブラック企業の可能性が高いとみて注意が必要です。

ブラック求人がほぼない転職サービス

20代なら就職Shop ブラック排除・書類選考なし

就職Shop

最大手リクルートが運営する、既卒や第二新卒、フリーターやキャリアの浅い20代の人物重視の就職支援サービスです。すでに働いていて、転職したい人も利用できます。
第二新卒や既卒などに向けて、未経験OK・書類選考なしでエントリーできる正社員求人を紹介してくれます。
中卒・高卒で応募できる求人もあり、選考通過のためのサポートも無料で受けられます。

10000社以上の求人情報(8割は事務・技術・製造・接客販売・IT系と幅広く)はブラック企業を排除し応募時に書類選考が無いので、”働いてみたい”企業の面接からスタートします。

※対応地域は、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、京都府、兵庫県です。
面談は電話・リモートで対応しています。

就職Shopへ無料登録

働く社員目線での優良企業ってどんな企業?転職サイトで見極めるには?

離職率が低い/平均勤続年数が長い

優良企業を見分ける一番のポイントは、社員の離職率と平均勤続年数を見ることです。

離職率が低く、平均勤続年数が長いと言うことは、それだけ長く勤めている人が多い企業です。長く勤めている人が多いということは、それだけ働きやすい企業であるという証明でもあります。

財務内容が良い

営業利益率が高い、自己資本比率が高い、黒字が何年も続いているなど経営状態が良い企業は会社として安定しています。就職後もつぶれる心配が少ない優良企業と言えます。

有給の取得率/制度の利用率が高い

有給などの取得率や、育休制度がある企業は多くありますが、肝心なのはこれらがきちんと機能しているがどうかです。優良企業は社員の有給取得率や育休取得に力を入れている企業が多く、有給に関しては全員が取得しなければならないように推進している企業もあります。

これらの実態が分かると、社員に対するサポート制度やワークライフバランスが充実しているかどうかの指標となるため、企業のホームページや求人票などで有給の取得率を確認してみましょう。

働きやすさが大事

そして、社員目線から見た場合、なんといっても働きやすさが大切です。働きやすさは、会社の規模や待遇などの求人情報で書かれている内容からは見えにくい部分で、その会社で働いている人しか分かりません。そこで働いている人の多くが、働きやすいと感じている企業が優良企業ということなのです。

その企業が本当に働きやすい会社なのかどうかは、実際に働いている人に聞くのが1番ですが、難しい場合は、Webの口コミサイトやSNSなどで確認することができる場合があるので参考にしてみてください。

転職サイトで優良企業を見分けるのは難しい

離職率は転職サイトでは分からない

いくつもの優良企業の特徴を上げてきましたが、転職サイトで優良企業を見極めるのは難しいです。

転職サイトには離職率や、細かい財務内容も転職サイトには掲載されていません。また、どんな制度があるかは転職職サイトで確認できますが、その取得率まではほとんど知ることはできません。よって、転職サイトで優良企業を見分けることは困難と言えます。

細かい財務内容は四季報頼り

財務内容は、企業のホームページなどで確認することもできますが、掲載していない企業もあり、そうなると、四季報を自分で購入して確認するしかありません。

制度消化率までは分からない

先ほども述べたとおり、転職サイトでは社員に対する制度の有無は確認できても、制度の消化率までは分かりません。企業の口コミサイトなどを利用して調べたり、運よく知り合いがいれば、その人に聞いたりしない限り実態を知ることが難しいのです。

優良企業を見分ける簡単な方法

四季報は上場企業しか載っていない

優良企業を見分ける方法のひとつとして先ほど紹介した四季報ですが、四季報に載っているのは上場企業である場合がほとんどです。もちろん、上場企業で財務内容の良い企業だけを狙うのもありですが、そういう企業は当然ながら競争率も高いものです。

そういった点からも、財務状況が確認できる企業が限られているというのは、実際の転職活動に当てはめると効率があまり良くない方法です。

転職サイトは公開求人のみ

転職サイトには非公開求人が無く公開求人のみなので、優良企業が無い可能性もあります。

企業が公開求人を使う場合は、大量に採用したい場合や、経験者よりも意欲のある人を採用したい場合などです。大量に採用したい理由はさまざまで、新規事業立ち上げのためなど前向きな理由もちろんあります。

しかし、常に人材が足りない、採用してもすぐに辞めてしまう人が多いなどのネガティブな理由もあげられます。こう考えると、公開求人には、優良企業に出会えるチャンスが少ないと思ってもよいでしょう。

対して、非公開求人は企業から即戦力を求められているものが多いので、優良企業の求人が多くあります。非公開求人に応募するためには、転職エージェントへの登録が必要です。

転職エージェントの非公開求人を紹介してもらう

転職エージェントは、みんなが見られる公開求人の他に、独自に保有している非公開求人を多数抱えています。非公開求人には、なかなか転職市場ではお目にかかれない企業の求人や、優良企業の求人が多く含まれています。企業が非公開で求人を募集する理由は、即戦力を求めている以外にも、公開求人にしてしまうと条件が良すぎて人が殺到してしまうなどの理由からです。

また、転職のプロであるエージェントは、企業の内部情報にも精通しているので、転職活動の中で、内部情報を聞くことができます

多くの求人を紹介してくれるリクルートエージェント

リクルートエージェント

案件総数・内定決定数ともにNo.1の国内最大手の転職エージェントです。第二新卒案件からハイキャリア層まで幅広いユーザーからの支持を集めています。

リクルートエージェントが取り扱う求人数のうち、非公開求人数は20万件以上あります。その中から、各業界に精通したキャリアアドバイザーが希望やスキルにあった求人を厳選して紹介してくれます。

提出書類の添削、面接対策に加え、独自に分析した業界・企業情報の提供など、転職サポートが充実しているのも魅力です。企業から収集した情報をもとに、独自の求人票・企業レポートを作成しているので、優良企業に出会えるチャンスがぐっと広がります

リクルートエージェントへ無料登録

まとめ

転職サイトには多くのブラック求人が紛れていますが、エージェントであってもブラック求人を紹介されることがあります。しかし、転職サイトは自力でブラックか優良かを判断しなければならず、見極めるのは難しいです。よって、優良企業を見極めるには転職エージェントに非公開求人を紹介してもらう方が確実です。

もし、転職エージェントにブラック求人を紹介されてしまったら、コンサルタントを変更してもらうか、変更できない場合は違う転職エージェントに乗り換えた方が良いです。