面接で唐突に「大変だったこと」を聞かれて答えに困ってしまったこと、ありませんか?強みや弱みならともかく、転職の面接で他人の苦労話を聞いて何になるのか、不思議ですよね。
でも、実はこの質問には、企業側が特に知りたい内容が含まれています。いわば、面接官が行う質問の中で、トップクラスの「ホンネ」に近い聞きたい質問、これが、「今まで大変だったことは何か?」だったのです。
したがって、その回答次第で判定は大きく変わると断言してしまってもいいでしょう。従い、「大変だったこと」の内容でしっかり点数稼ぎを行えるよう準備をしっかりおこなっておくことが肝要です。
ここでは、このような質問をしてくる企業側の意図と、それに向けた対策をどうすればよいのかをレクチャーしますね。
転職面接では「大変だったこと」が点数稼ぎになる理由
「大変だったこと」の経験の中から、転職者のストレス耐性や問題解決能力を図ろうとしている
「大変だったこと」は、いつでもどこでも、誰にでも降りかかる
誰しも生きていれば、そして仕事をしているときでも「大変だったこと」の一つや二つは持っているでしょう。いわば、「大変だったこと」というのは、どの仕事にもどの職場にも、必ずと言っていいほど付いて回るものです。
企業側が知りたいのは、「大変だったこと」の内容そのものではなく、転職者がその「大変なこと」が起きているときにどう行動したのか、どうやってその「大変だったこと」を乗り切ったのか、です。この回答から、今後また「大変だったこと」が起きたときにこの人はどう行動するのか、転職者の行動原理を図ろうとしているわけですね。
ですからここは、企業側が望む答えをバシッと返してあげるのが、転職者の務め?といえますね。面談対策として、「大変だったこと」と「それに対する自身の行動」のネタを予めしっかり準備しておきましょう。
「大変」と感じる基準にも注意
まず注意が必要なのは、取り上げるべき「大変だったこと」のレベル感。あまりに些細な問題をことさら大きく取り上げて話しても、逆に評価が低くなるので注意が必要です。ある程度、他人が聞いて大変だと感じられる内容を選びましょう。
「大変だったこと」の悪い回答例と良い回答例
苦労話で終わらない!大変だったことを自分の糧にできたという自己PRに変える
「大変だったこと」の悪い回答例とよい回答例を紹介しますね。ポイントは、
- 苦労話で終わらない
- 自分で対処できている
- この経験を次に活かしている
ことの3点を押さえることです。
悪い回答例
- 「友人が○○で迷惑ばかりかけられた」「育った家庭が貧しく苦労した」など、自分を取り巻く環境や人間関係によるもの。また、業務に直接結び付けづらいもの。
- 「会社がブラックの気質で」など、現職の愚痴や悪口だけに終始するもの
良い回答例
- 「業務で○○という予期せぬ事態が発生したとき、~することでそれを解決することができました。この経験から~を学ぶことが出来、以後の業務で活かすことができました」
と、ポイントを押さえて回答する。 - 自分のスキルをどうその中で活かせているか、また、ワンマンにならず周囲にどう働きかけて解決しているかなどを盛り込んでいること
- 「大変だったこと」を乗り越えて、どう成長できているかを、自分のキャリアプランも示しながら話すことも大事
- 苦しかったことを感じさせない前向きさを示す
- 大変だったことを通じて成長できたポイントを、企業への志望動機にしてしまう高等テクもアリ
「大変だったこと」からスキルを上手くアピールするには?
応募先の社風や業務内容に合った「大変だったこと」の体験談を用意しておく
会社は社風や業務内容によって、求められるものも変わってきます。個人とチーム、どちらのパフォーマンスを重視する会社なのかなどを推し量り、応募先が求めている人物像を明らかにしましょう。そのうえで、それに見合った体験談を振り返ります。
応募先で求められる能力を意識し、「大変だったこと」で活かしたスキルをアピールする
「大変だったこと」の中で活かすことができたスキルなどは、しっかりとアピールをしておきましょう。明日までに急きょ取引先に提出しなければいけなくなった資料を効率的に用意するために、以前習った簡単なマクロを作って事に臨んだ、など。
活かせたものはどんな些細なものでも、「大変だった」状況の中でそれを行うと判断し、結果として大変だった状況を克服したのであれば堂々とアピールすべきです。スキルもそうですが、その冷静な判断力が企業にとっては魅力に映るからです。
「大変だったこと」の中で「自分が」どう行動したのかが分かるように具体的に述べていく
「大変だったこと」の中で、自分がどう行動したのかはとても大切なポイントになります。
「会社が潰れかかった」状況の中で、上司が駆けずり回っていた、という話になってしまっては「大変だった」状況は理解できても、あなたのアピールには繋がりません。
必ず自分が何をしたかを主軸に、話を組み立てる必要があります。逆に、自分が解決に携わっていないことは述べないほうがよいでしょう。
「見つからない」は思い込み?自分の持っている苦労話を発掘する方法
苦労話は意外とあるもの。いい機会なので振り返りましょう。
会社に勤めていた人なら、何らかのトラブルには必ず巻き込まれているものです。ぱっと出てこないのであれば、予定外だった事柄を振り返り、なぜ予定外になったのかを考えてもいいです。
「予定外」の典型例は残業。本来、原則的には会社の事業は朝出社して夕方帰宅するまでの間に各担当者が業務を行えばしっかりまわる「はず」です。それが残業になってしまうということは、「人が足りない」「取引先などの都合」など、何らかの「大変になる」動機があるもの。それを発掘しましょう。
苦労話をアピール話に組み立てるのは第三者に相談するのもよし
隣の芝は青く見える!自分の苦労話も工夫して「青く」見せよう
自分の持っている苦労話なんて、他人に力説できるようなものではないよ、と諦めてしまうケースもあるかもしれませんが、そういうときは第三者の意見を聞く手もあります。
これはもう、人間の行動特性と呼んでしまってもいいくらい多くの人に当てはまるのが、人は皆、自分の体験した出来事を矮小化し、他人の体験した出来事を過大評価する傾向にあります。いわゆる、「隣の芝は青く見える」的思考回路です。
青く見せる工夫は、他人の意見から入手できる
なので、自分の経験を洗い出して、アピールにつながるかどうかを第三者に判断してもらうことでも、アピールできる話になるかどうかのヒントになります。
そして、誰に相談すればよいかというと、自分の身の回りの人でもかまわないのですが適切なのはその道のプロに頼むことですね。転職エージェントなら、企業が欲している人物像を克明に理解しています。
一方で、転職者の多くが自分の体験談をうまく伝える「技術」を持っていないことも理解しているので、ひとつひとつの話を聞きながら適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
面接対策が充実している転職エージェント
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、エージェント業界の規模の点でも歴史の点でも、間違いなくパイオニアといえる転職エージェントです。非公開求人数を20万件以上持ち、企業の求める人物像を常に最新化している本サービスであれば、あなたの持つ様々な体験談の中から企業が期待しているポイントを的確に抽出して支援をしてくれるはず。
そしてアドバイスを受けたら、それを職務経歴書に落とし最終的なチェックをしてもらいましょう。ここでもエージェントの「厳しい」目が、企業に通るための適切な改善点を指摘してくれます。
拠点も全国主要都市に19箇所あり全国を網羅しており、土日の相談が可能なのも有難いですね。
20代なら就職Shop ブラック排除・書類選考なし
最大手リクルートが運営する、既卒やフリーター、第二新卒などの若年層に特化した就活エージェントが就職Shopです。未経験者からの正社員就職サポートを心がけています。社会人未経験者でもOKという求人を多数擁しており、就活アドバイザーがマンツーマンで対応してくれます。
担当者が実際に訪れた職場を紹介してくれるので、リアルな職場の内情を知ることができます。また、既卒が苦手といえる面接対策もしっかりとサポートしているので、内定率は80%を超えているのも特徴です。
10000社以上の求人情報(8割は事務・技術・製造・接客販売・IT系と幅広く)はブラック企業を排除し、応募時に書類選考が無いので、”働いてみたい”企業の面接からスタートします。
※対応地域は、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、京都府、兵庫県です。
面談は電話・リモートで対応しています。
サポートが手厚いdoda
あなたのスキルを正当に評価し、必要とする企業とマッチングをして年収UP転職を実現することを堂々と公言しているのがこのdoda。自信の根拠は、転職市場に精通したアドバイザーを領域別に専任させているから。このためキャリアアドバイザーは業界・職種ごとの専門知識や経験を豊富に持っています。
このキャリアアドバイザーが、あなたの苦労話の中から、その企業に通るポイントを適切に抽出し、適切なアドバイスをしてくれます。日頃自分のアピールが苦手だとか、自分が正しく評価されていない等の悩みがあればぜひ、専任アドバイザーに相談をしてみましょう。
面談対策も、面接合格のための模擬面接や企業の採用傾向からのアドバイス・指導を行なってくれます。
転職エージェントサービスの面接は、土日や夜間の相談も可能なので、忙しい方にもおすすめ。
職種、年齢、経験を問わず、さまざまな方が利用、転職成功しています。
転職の面接は、就活の面接よりも本格的じゃないから…就活の時に面接のことは一通り学んだから…という理由で練習を一切せずに面接に挑むと、大変なことになります。 この記事を読めば、転職面接しないで本番に臨むとどうなるのか?そし …
新型コロナウイルスの影響で、企業はテレワークを推奨していて、外出自粛・3密回避から、転職サービスの面談や採用面 …
転職の面接では最後の締めとして、面接官から「何か質問はありますか?」と尋ねられます。この逆質問では、事前準備をしていないと、何も質問できないまま終わってしまうケースがあります。 面接官への逆質問で好印象を残す内容やしては …
まとめ
「大変だったこと」の経験は、転職者の力量を推し量るための重要な質問だったことを説明しました。いわゆる、教科書的な行動規範よりも、極限状態の中で培った経験と判断力というものに、企業は魅力を感じるということですね。
自分一人で答えが出ずとも、周囲の助けを借りながら、自分がやってきたことに対して客観的な棚卸をしてみるのもいいことです。
ぜひ、魅力ある経験、体験を面接で語れるようになってくださいね。