新型コロナウイルスの影響で、企業はテレワークを推奨していて、外出自粛・3密回避から、転職サービスの面談や採用面接もオンライン面接に変更する企業が増えてきています。自宅で受けられるので地方・遠方からの面接も、時間や交通費の節約になりとても便利になりました。
ここでは、オンライン面接の注意点と面接で必ず聞かれる事、面接で落ちる人に面接を通過するポイントをお伝えします。WEB面談・オンライン面接など新しい手法ですが、面接内容は今までと同じです。入室時・退出時がアプリの接続と切断になるだけです。その他の流れは同じと考えてください。
オンライン面接の前に、しっかり把握して環境の準備と質問への対策しておきましょう。
- コロナ禍の転職において面接方法はどのように変わったか
- WEB面談・面接のメリットとデメリット
- オンライン面接に臨む必要な準備とは
- きちんと上下スーツを着用する
- 主なWEB面接アプリは、すべてチェックする
- オンライン面接に際して気をつけること
- オンライン面接は、録画されています。
- その他WEB面接で注意すること
- オンライン面接で必ず聞かれる事とその対策
- オンライン面接での定番の質問
- オンライン面接対策として準備しておくべき質問
- 面接で最後に「何か質問はありますか?」は定番
- オンライン面接の逆質問、聞いていいこと悪いこと
- 逆質問で、自己アピールしましょう
- オンライン面接テクニック 自己アピール方法
- オンライン・通常面接で落ちる人の特徴と対策
- オンライン面接対策を考える
- オンライン面接練習・模擬面接など
コロナ禍の転職において面接方法はどのように変わったか
私たちの生活に多大な影響を与えた新型コロナウイルスの感染拡大ですが、コロナ禍の転職にもさまざまな変化をもたらしています。その内の最も大きな影響が採用活動の中での面接のやり方です。従来は、人が密集した中で行われる企業の合同説明会や転職イベントが大々的に行われており、企業と求職者をつなぐ重要な機会でしたが、コロナ禍にあっては開催予定のあったあらゆる機会がキャンセルされました。
特に新卒採用の面接に多く見られるグループディスカッションやグループ面接も、接触の機会をできるだけ避ける傾向からオンライン面接だけに変更され、実施する企業はほぼありませんでした。現在はソーシャルネットワークの普及により、ある会社で対面の企業面接が、しかもグループ面接形式で行われたといった情報は瞬時に拡散されてしまいます。
そうしたコロナ禍にあって安全に配慮しない企業であると烙印を押されてしまっては、それこそ企業ブランドに傷がついてしまいますので、多くの企業がそうしたリスクを回避したのだと思われます。
そうした流れからオンライン面談が突然主流になりましたが、企業側も求職者側も、その橋渡しを行うプロフェッショナルである転職エージェントも、それぞれが初めての試みに手探りで挑み、その中で一般的な、または独自のノウハウを築きつつあります。
オンライン面接のスペシャリストと自称する人々も誕生してテレビでコメントをしたり、ノウハウ本を出版したりしていますが、中には冗談を言っているのかと疑うようなノウハウを大真面目に披露している識者もいて、既に玉石混交の様子を呈しています。
そうした情報の中から、本当に有益かつ必要なものを把握できないと、オンライン面接に受かる確率が下がってしまいますので、今や転職希望者にとっては絶対に必要な準備になりました。
WEB面談・面接のメリットとデメリット
そこで、まずは今や主流となったWEB面談・面接に関して、特徴的なメリットとデメリットを確認しておきます。まず大きなメリットとしては、グループディスカッションが苦手だった人にとっては苦手な関門がなくなった点は大きいと考えられます。
従来の大きな転職イベントでは、大勢の参加者に圧倒されてしまって積極的に企業ブースを訪れて話を聞けなかった人や、一対一の面接ではしっかりと思っていることを伝えられるのに、グループ面接やグループディスカッションでの自己アピールが苦手だったシャイな人にとっては、それらが一切なくなるということは朗報です。
しかし、こうした集団面接の場においてその企業の人事担当者にじかに会えるという機会は、その社員の応対から企業の風土を感じたり、話が盛り上がったりして人事担当者に気に入られることで、その後の採用プロセスが有利になるという恩恵もありました。もともと社交的な人にとってはデメリットの方が大きいかもしれません。
もう一つのメリットは、面接場所への移動が要らないこと、また遠距離でも面接を受けられるといった地理的制約がなくなったことでしょう。デメリットは、やはりまだ関係者の全てが手探り状態であるということでしょう。
これが正しいというスタンダードがまだ確立されておらず、相手によって気にしないこともあれば、致命的に失礼なことにとられてしまうなど、相手次第であるリスクは高まったかもしれません。
また面接の方法は個別にZoomやSkypeなどのコミュニケーションツールを介したオンライン面接が主流ですが、企業の中には応募者に自己紹介の動画を作って送ってもらう形式のところもあり、その場合は動画作成のノウハウがない人にはとっては大きなデメリットになりかねません。
オンライン面接に臨む必要な準備とは
実際にオンライン面接を受けるには、そのための環境の準備が必要です。まずはオンライン企業面接に必須なアイテムは、カメラの付いたインターネットに接続が可能なデバイスです。今の環境ではスマートフォンでも十分に対応が可能ですが、相手の顔も自分自身がどう映っているかを確認するのにも画面が小さく見えづらいかもしれません。
一対一ならまだいいのですが、企業側に複数の面接官がいることで画面を分割する場合などには、余りにも一人一人の顔が小さくなってしまうので、それぞれの表情が分からずコミュニケーションに支障をきたすことが懸念されます。企業面接においては、可能であるならより画面の大きなタブレットかパソコンで臨みましょう。
また、今ではさまざまなアプリがありますが、企業がアクセス用のURLを送って来る形式ならばそれに従うしかありません。ですので、事前に面接の日時の連絡とともにアプリの情報が送られてきたら、当日使用するデバイスでそのアプリが問題なく動くかどうかを事前に確認しておきましょう。
そして、例えば家のWi-Fiを使ってインターネットに接続している場合でも、万が一ルーターなどに不具合が生じて回線がつながらない状況に陥っても、スマートフォンからテザリングでつなぐなど、トラブルに対して臨機応変に対応できれば、「すみません、ネットが切れてしまって」と言い訳するだけの人と比べて、企業からの評価は良くなることでしょう。
また、ネット環境が悪いと音声が途切れる、画面がフリーズする、レスポンスが遅いなどの不具合が生じます。こうした現象は、相手のストレスを上げてしまいます。印象が悪くなってしまいますので、もし自宅のインターネット環境が悪いなら、どこか面接を受けるのに支障のない別の場所を確保することも考えるべきかもしれません。
まずオンライン環境の準備が必要です
自宅で有線ネット接続できれば問題ないです。携帯電話での通信やテザリングでは、電波が安定してないと通信が途切れて会話が聞き取りづらくなる事や電話がかかってきて切断してしまうこともあります。できるだけ有線ネットからのwi-fiかケーブル接続をおすすめします。
PCのセッティングを考える
スマホやタブレットでも可能ですが、画面が小さいと面接官の顔が見ずらく、微妙な表情がつかめないため不安になることがあります、できればPCの大きな画面をおすすめします。
最近のパソコンは、カメラもマイクも搭載されていることが多いですが、無い場合はカメラとマイクを用意する必要があります。PCについているマイクだと、声が響いたり・こもってしまったりすることがあります。可能ならマイクの付いたヘッドセットを利用し、クリアで聞き取りやすく・確実に会話ができるようにしましょう。
もちろん会話の邪魔にならないように、静かな場所を選んでください。
自宅から繋げる場合は、背景に映り込む場所を考慮してPCの場所・向きを考えましょう。背景に映り込む壁側はきちんと整理しておく、Skypeなど背景をぼかす機能のあるアプリもありますが、だらしないイメージを与えないためにも掃除しましょう。wi-fiの電波が安定している場所か確認しましょう。
次にライトアップです。薄暗い画像ですと、暗いイメージになってしまいます。真上からライトで照らすと影がでてしまいます。顔全体が明るくなるようにライトを工夫しましょう。自分の表情を映像でチェックしておいてください。
カメラの位置を目線に合わせましょう。自然と目線をカメラに真っ直ぐ向けられるように高さを調整してください。会話する時は、カメラを見ながら話します。画面を見ると視線がずれてしまい、印象が悪くなります。
自宅が狭く、小さい子供がいたり、近所がうるさい場合などは、レンタルオフィス・コワーキングスペースなどを利用すると良いでしょう。駅などでみかける電話ボックス型の1人用ブース型オフィスもあります。
きちんと上下スーツを着用する
自宅で面接と言っても、通常の面接と同じくきちんとしたスーツスタイルで面接に臨みましょう。TVのタレントのリモート出演は上だけ着替えているとよく聞きますが、きちんと上下スーツを着てください。何かのタイミングで写ってしまった場合、笑いにはなりません。
主なWEB面接アプリは、すべてチェックする
Zoom・Skype・Line・Messenger(Facebook)・Whereby・Interview maker・Hangouts(Google)・Facetime(apple用)・Calling・FaceHubなど
また面接専用のテレビ電話ツールの場合もあります。(ブラウザがあればOK)
以前から利用しているアプリもあると思いますが、最新版のアップデートも忘れずにチェックしてください。
面接のスタイルや企業の環境によって変わってくると思いますが、アカウント登録が必要なアプリが多いです、事前にアプリケーションが動作するかカメラとヘッドセットを設定して確認しておきましょう。
オンライン面接に際して気をつけること
面接当日に気をつけるべきこともありますので、本番であたふたせずに済むよう、自分の中でしっかりと準備をしましょう。まず服装に関しては、基本的には企業に面接に赴く時と同じと考えましょう。IT企業の中には、服装はラフでいいという社風のところもあるでしょうが、仕事をするのと面接にいくのとではやはり異なりますので、Tシャツなどではなく、そのままジャケットを羽織ってもおかしくない襟のついたシャツくらいは用意するべきでしょう。
硬い社風の企業であれば、背景の室内とのギャップがあったとしてもスーツを着る方が良い場合もあるでしょう。面接の案内の中で服装に関する既述もあるはずですので、その指示に従えば問題ないでしょう。画面に映る背景も、清潔感を考慮して汚れた壁や乱雑な様子が映る場所は避け、何も掛かっていない白い壁の前であれば、お互いに最も面接に集中できるかもしれません。
面接予定時刻より5分前には接続する
またオンラインアプリへの入退室のタイミングも遅くとも開始5分前にはログインする、WEB面接アプリを起動・ログイン・入室しておきましょう、退室は丁寧にお礼を述べた後、「では、こちらから切らせていただきます」という一言を添えて笑顔で切れば、印象が悪くなることもないでしょう。また、テーブルや机にデバイスを置くと、目線として不自然な角度になることがわかっています。
開始時間を過ぎても、コンタクトがない場合は、自分のネットワークの不具合も考えられるのでスタンバイOKの連絡・メッセージを送りましょう。
マイク・カメラ等最終チェックをお忘れなく
台のようなものをテーブルの上に置き、目線がデバイスに対して真っすぐ平行になるように高さを調節し、十分な明るさの中で自分の姿がどのような大きさで映るかなども含めて事前にチェックしましょう。パソコンのマイクやスピーカーのクオリティにより相手の声が聞こえにくいかもしれないと心配な場合は、マイク付きのイヤホンを使用しても特に失礼には当たりませんので、確実に聞こえる方を選びましょう。全てに言えることですが、面接には準備が最も大切です。
オンライン面接は、録画されています。
企業から着信を受話した時点から面接はスタートします。表情と発声を確認してから受話してください。
通常オンライン面接は録画されていて、担当の面接官以外の採用担当者も見る可能性があります。実際のオンライン面接がうまくいかない様に感じても、他の担当者も録画を見ると思って、テンションを下げずに最後まで自分を出し切ってください。
その他WEB面接で注意すること
実際会って会話する面接と違って、微妙な表情や動きは伝わりづらいです。通常よりやや大げさなアクションで笑ったり、相槌を打ったり、表情を作ったほうがしっかり伝わると思います。ちゃんと言いたいことを伝えたい気持ちをジャスチャーを交えて話すことも重要です。
何かメモを取る必要がある場合は、通常の面接と同じくペンでメモ帳に書きましょう。いきなりキーボードを打ち始めるのは避けてください。
面接ツール意外のアプリ(メールなど)立ち上げない。受信の音やアラームなど注意してください。
オンライン面接アプリのアカウント名・プロフィールの写真・アイコンやムードメッセージなども、面接にそぐわないものは変更しておきましょう。もしくは、面接専用にアカウントを作成しましょう。
カンペを使う場合の注意、安倍首相の会見のようにバレバレでプロンプターを見てる感じは、よくありません。
カメラの周辺に暗記すべき単語を並べるぐらいはいいと思います。
来訪者に注意、郵便や宅配便など時間指定できる場合は、面接の時間帯を避けて指定しましょう。
これで、オンライン面接の環境準備は整いました。では続いて実際の面談対策をお伝えします。
オンライン面接で必ず聞かれる事とその対策
どんな職種や業界であっても、転職時の面接では定番の質問というのがあります。
あまりにマニュアル通りの受け答えというのも印象が悪いですが、どんな質問がされるのか気になりますよね。最低限の定番質問と、回答のNGワードくらいは、確認しておきましょう。
定番のよくある質問には、やはり採用する側のチェックポイントが隠されているのです。
質問の背景や意図はきちんと理解して、面接で慌てないように準備しておきましょう。
オンライン面接も自分を売り込むプレゼンの場ですから、画面越しに「この人を採用したい」と思わせたいですね。
オンライン面接での定番の質問
面接では、必ず聞かれる定番の質問がいくつかあります。
まずは、前職での職務内容や経験、職歴や今までのキャリアについての質問があります。
「前職ではなにをされていましたか?」「あなたの職歴をご説明ください」などという切り出し方で、口頭での説明を求められます。履歴書や経歴書に明記してある内容とズレや違いが無いように、簡潔に、的確に、要約して説明することが大切です。
今までの仕事の対する姿勢などに言及する意味で、「仕事の上で、あなたなりに工夫してきたことはありますか?」「前職で苦労したことや失敗したことを教えてください」などの質問もあります。
仕事に対して受身で言われた事だけをこなすタイプなのか、積極的に改善などの創意工夫をするタイプか、あるいはミスをした時にはどのようなリカバリーをしたか? 失敗を成長に発展させることのできる人材か? などを、問う質問です。
更に将来的なキャリアプランに関してというような意味で、「5年後、10年後は、どうなっていたいですか?」「将来の夢は何ですか?」などの質問がなされるケースも増えています。
もし独立希望やリタイヤして悠々自適になどを考えていたとしても、すぐに辞めてしまいそうなイメージを懸念させるので回答は避けた方が無難です。
オンライン面接対策として準備しておくべき質問
退職理由
退職理由や転職する理由については、必ず質問がありますのでキチンと答えられるように、事前の準備が必要です。「どうして会社を辞めようと思ったのですか?」「退職理由をお聞かせください」「なぜ転職するのかお話ください」「転職理由は何でしょうか?」など、面接担当者は必ず確認してきます。
どんな不満があったとしても、前の会社の悪口は言わないようにして、前向きな転職理由を述べることがおすすめです。ネガティブな退職理由を述べても、いい結果にはつながらないですし、面接する側も採用しても続かない可能性が高いのではないかと想像してしまいます。
どんな退職理由でも、自分自身の成長やキャリアアップ目的という動機に結び付けて、ポジティブに語ることです。
自己紹介、自己PR
最初の段階で、職歴などの質問とともに「自己紹介してください」などと言われることも多々あります。自己PR含め、一緒に働きたいと思わせるようなアピールができるといいでしょう。
志望動機
応募の面接ですから、必ず志望動機は質問されます。退職理由との食い違いが無いように注意して、ヤル気や熱意が伝わるように具体的な志望理由を準備しておきましょう。
たとえば「残業が多くてプライベートが無い」という退職理由を述べた人が、どんなに「死に物狂いで頑張ります」と言っても説得力がありません。
長所短所、強み弱み
応募者の人物を知りたいと思った場合に「あなたの長所と短所を教えてください」「強みはなんですか? 弱みはなんですか?」という質問も定番です。
前職で一番大変だったことは?
失敗したことや、苦労話などで良いのですが、面接する側としては、その一番大変だったことを、どのように乗り越えたか?が知りたいのです。「大変でした」「苦労しました」だけでなく、どのように大変だったから、こんな風にして乗り切ったという結論まで含めて語ってください。間違っても単なる愚痴にならないように気をつけましょう。
たとえぱ、プロジェクトが炎上して連日泊まり込みの日々が続いた話でも「身体がボロボロになってしまいました」では単なる苦労話ですが「大変でしたが、チームで助け合って乗り越えました」「あの時の上司の栄養ドリンクは有難い差し入れでした」などに発展させることができます。更には「自分もチームメンバーに信頼されるリーダーになりたい」と将来的なキャリアプランを語ることもできます。
面接で最後に「何か質問はありますか?」は定番
転職活動の際の面接で最後に「何か質問ありますか?」と聞かれることは多いです。転職の面接試験で、この質問に対して「うまく答えられなかった」と後悔している人は少なくありません。実は面接の際の「何か質問はありますか?」は面接官からすると、相手をチェックするときの重要なポイントになっています。この返答次第で、採用が左右されることもあると思ったほうがいいです。
そもそもなぜ質問するように面接官が促してくるのか、これにはいくつか理由があります。
まずは応募者の意欲を知るためです。質問をするということは、それだけ自分の会社に興味を持っている証拠です。例えば仕事についての具体的な質問をすれば、面接官は「すでにこの人は入社した後の具体的なイメージを持てているな」と感じます。すなわち、それだけ自分の会社に入りたいと強く熱望していると解釈できるわけです。
そのほかには志望者の性格を知るためというのもあります。志望者の性格と社風との相性を推し量るためにも、重要な質問になりえます。例えば、「入社してわからないことがあれば細かく教えてもらえますか?」と質問したとします。しかし、もし会社が自主性を求めている、主体的に動く人材を求めている場合、このような質問をしている人は会社に合わないと判断されてしまいます。
また、コミュニケーションスキルがどの程度あるかを知るための物差しになる質問でもあります。面接官からの質問に答える場合、受け身で相手の話に合わせてこちらも話します。ところが逆質問の場合、応募者の方で能動的に発言しなければなりません。的確な質問ができるか、相手がすぐに答えられるようにわかりやすい質問をするかなどを知ることができるわけです。
このように逆質問をすることで、応募者のほかの側面を知ることができるわけです。
特にありませんで大丈夫?
面接で最後に「何か質問はありますか?」と聞かれたときに、特にありませんで大丈夫?と思っている人もいるでしょう。結論から言えば、これはNG発言の代表例です。先ほど見たように「何か質問ありますか?」は応募者の意欲を知るために話を振られています。これに対して「特にありません」と答えてしまえば、「会社について興味を持っていない」と言っているようなものです。
つまり志望度が低いと判断されてしまって、採用からはじかれる可能性は高いです。
また転職活動をするにあたって、応募した会社に関する情報収集は必須です。求人情報やホームページの会社概要などを見ていれば、いろいろとわからないことや確認したいことが出てくるはずです。「特にありません」と質問なしで終えてしまうと、面接官は「こちらの会社のことを十分調べていないのか?」と思うでしょう。
いずれにしても面接官の心象を損ねてしまいます。面接で最後に「何か質問はありますか?」と言われたら、何か質問を準備しておくことが採用されるためのコツと考えておきましょう。
模範解答は?
では面接で最後に「何か質問はありますか?」と聞かれた際の模範解答は?という話になるでしょう。面接官は「何か質問はありますか?」と聞いたときに、相手の意欲度を見極めています。そこで「御社で働きたい!」ということをアピールできるような質問を用意しましょう。その会社に実際に入社した時をイメージして、より具体的な質問をしましょう。そうすれば面接官も「この人はもう自分の会社で働くことをシミュレーションしている」と好意的に受け止めてくれます。
具体的には
- 「仮に自分が入社できたと仮定して、1日どんなスケジュールで働くことになりますか?」
- 「入社するまでに覚えておくべきことはありますか?」
- 「中途採用された方のキャリアパスについて具体的に教えてもらえますか?」
などは入社意欲のあることをアピールできるでしょう。
また自分の強みに絡めた質問をするのも有効です。もしかすると、それまでの質疑応答で、自分の強みを十分アピールしきれなかったという人もいるでしょう。その場合に最後の逆質問でアピールするといいです。「私はこのようなスキルがありますが、御社で働く場合どのように活かせるでしょうか?」といった感じの質問を準備しましょう。
例えば中国語が得意でアピールしきれなかった場合、「私は中国語が話せるのですが、取引先に中国企業はありますか?」のような感じです。この時、あまり自分の強みを全面的にアピールするのは避けたほうがいいです。経験をひけらかしているような感じになり、傲慢と面接官が受け取ってしまう恐れがあるからです。あくまでも「こんなのが私の強みなんですが…」という謙虚さを忘れないように心がけましょう。
面接官の価値観に関して質問してみるのも一考です。
- 「面接官さんが働くにあたって、何を意識しておられますか?」
- 「面接官さんから見て、御社の魅力とは何でしょうか?」
といった質問です。この質問をすることで、面接官や会社がどのような人材を求めているかを知ることができます。
また、そのような社風に合わせていきたい、会社のために尽力したいといったことをアピールする場にもなりえます。
この時大事なことは、相手のことも意識して質問することです。例えば漠然とした質問だと、面接官も答えに窮してしまいます。すると「自分を困らせようとしているのか?」と面接官の印象が悪くなりかねません。具体的な質問で、できれば面接官のこれまでの経験の中から答えられるような質問を準備しましょう。
NGの質問も理解しよう
逆質問する際、面接官の印象を上げることもできれば、逆に下げることもできてしまいます。印象を下げるNG質問も押さえておきましょう。例えば、会社のホームページや求人情報に載っているような質問をすることはNGです。面接官からしてみれば、「そんなことも調べていないのか?」と意欲を疑わざるを得なくなるからです。
また、既にそれまでの面接の質疑応答の中で出てきた話を蒸し返す質問もいけません。すでに話したことを質問されれば、面接官も「他人の話を聞いているのか?」と思うでしょう。グループ面接といって、1度に複数の応募者が参加する面接もあります。
この場合、自分が用意していた質問をほかの誰かかが聞いてしまう恐れがあります。このような状況を防ぐためにも複数の質問を準備しておきましょう。また、マンツーマンの面接でも質疑応答の中で自分が質問しようと思っていた話題が出てくる場合もあり得ます。ですから1対1の面接でも複数の質問を用意しておくべきです。
あと給料や休日、残業時間などについてだけ質問するのもNGです。待遇について気になる気持ちはよくわかります。しかし、仕事内容や会社に関する質問は一切なく、待遇のことだけあれこれ聞かれると面接官も「待遇のことしか考えていないのでは?」と思ってしまうかもしれません。仕事内容に関する質問をメインで、どうしても気になる待遇面の質問を1つさりげなく入れる程度なら問題ありません。
最後の質問について、「何を聞けばいいかわからない」という人もいるでしょう。しかし、働く意欲などについて面接官がチェックしていると思って、しっかり準備しておきましょう。転職エージェントなどに登録しておくと、コンサルタントが面接対策に関するアドバイスをしてくれます。もし逆質問が苦手で、何を聞けばいいかわからなければ、コンサルタントに相談するのも一考です。
オンライン面接の逆質問、聞いていいこと悪いこと
転職面接時には、どうしても給与やボーナスの額、待遇面などの条件について、確認したくなるものです。前職の給与面が問題で転職を決意した場合や、休みがほとんど貰えなくて退職したケースでは特に心配です。
ただ、福利厚生や休日出勤、残業代のことを聞いて、印象が悪くなっても困りますよね。面接の際に、聞いていいこと、悪いことの区別って、実際どうなのでしょうか?
逆質問の仕方によっては、好印象や自己アピールにもなるケースもあります。
面接の前に、しっかり把握して準備しておきたいですね。
オンライン面接時にきいていいこと、悪いこと
面接担当者は、一通りの給与や条件、会社や職務についての説明を終えた後で「質問はありますか?」と尋ねることによって、応募者の意欲の高さを見ています。できれば、積極的に質問して意欲をアピールしましょう。ただし、既に説明したことを質問したりすると、聞いてなかったのか、理解力が足りないのかと思われかねませんし、ガッカリされるような質問では意欲を疑われるケースもあります。
聞かない方がよいこと
給与や休日・休暇などの待遇などは、一般的には先に説明がされている部分なので、同じことを確認するのは避けてください。「収入や休みのことばかり気にして、仕事への興味が薄いのかな?」とマイナス印象を持たれてしまうこともあります。
求人情報に明記されている待遇を改めて質問してしまうと、「何も調べていないのかな?」とイメージダウンしてしまう可能性もあります。志望企業のホームページを確認して、企業研究するのは当然ですし、見ていないのは論外です。
企業の公式サイトや求人情報などを見れば明らかなことを、わざわざ逆質問するのは「何の準備もしていません」「御社に興味がありません」と墓穴を掘るようなものです。
どうしても確認したいなら
募集要項に掲載されている事柄や、企業のHPなどで調べればわかることは質問しないのが無難です。もう一度確認したい、もっと詳しく聞きたい、という場合には、「募集要項にありましたが」「先ほどの説明にありましたが」など前置きして、あまり悪い印象を与えないように注意してください。待遇ばかり気にしているような印象にならないよう、質問の言い回しには気を配りましょう。
逆質問で、自己アピールしましょう
「なにか質問はありますか?」と聞かれて「特にありません」では、意欲が感じられないとして面接担当者の印象は急降下してしまいます。逆質問で自己アピールのチャンスに変えて、熱意を伝えていきましょう。
具体的な仕事の内容について聞く
具体的に仕事の中身を質問していくことが、意欲を見せることにつながります。
たとえば「予定されている配属先はどこか」「配属先での仕事内容について」などは、前向きに馴染もうとする姿勢として好印象です。
会社の概要や職種などは、すでに説明されているはずなので、何度も質問するのは好ましくありません。もっと入社後をイメージして、どんな職場で、どんな業務をこなすのかについて、具体的な質問がおすすめです。
その仕事で「スキルアップしていくためには何が必要か」と上昇志向を示したり、「入社までに準備しておく方がいいことは?」などを聞くのも、ヤル気や働きたい意欲の表れとしてアピールになります。
担当者が答えてくれている間は、メモをとる(キーボードで打ち込まないように、メモ帳にとる)、適度な相づちなどで聞く姿勢を示し、話の後は「入社後がイメージできました」「御社で働きたいと感じました」など、ポジティブな感想とお礼を伝えると好印象です。
自己アピールにならない逆質問はしない
本人は謙遜や意欲を示したつもりでも、新卒では無いので「勉強したい」や「○○で大丈夫ですか?」などの質問は、熱意を疑われてしまいます。
企業はビジネスとして利益を上げてく組織なので「勉強する」という考え方の人を、中途採用はしません。会社は給料を払ってまで社員に勉強させようとは考えません。
特に転職者には即戦力を求めています。心配を口にしたり、謙遜しすぎも、社会人として自信が無い印象となってしまいますし、「教えて欲しい」は会社に依存しているように受け取られることもありますので注意しましょう。
オンライン面接テクニック 自己アピール方法
逆質問という形をとりながらも、自らの長所をアピールするという高度なワザもあります。
採用面接で長所として重視されるのは、「積極性」「責任感」「協調性」です。「粘り強い性格ですが」とか、「○○を活かしたいのですが」など、言葉を上手に選びつつ自身の長所を述べてから質問するというのも、高度なテクニックです。
最後のアピールの場になりますので、面接中にアピールをしそこなった場合は、最後の質問に絡めるようにして、うまく強調すると良いでしょう。
ポイントは、事前に自分のアピールしたい長所を整理して、スムーズに語れるようにしっかり準備しておくことです。
オンライン・通常面接で落ちる人の特徴と対策
書類選考は無事に通過するのに、なぜか面接を通過できなくて悩んでいる人はいませんか?
最低限の服装やマナーには問題が無いはずなのに、どうしてダメなのでしょう。
笑顔も欠かさず、頑張ります!と、ヤル気も強くアピールしたのに、面接で落ちると本当にへこみます。
面接に強くなるには、内定を勝ち取るには、どうしたらいいのでしょうか?
面接でいつも落ちてしまう人の原因
書類は通過するのに、面接に挑むといつも落ちてしまうという人は、スペックとしては採用基準を満たしているにも関わらず、面接通過しないということで、リアルでは見劣りする、実際に会って言葉を交わすと物足りない、人材として魅力に欠けるということです。
一般的な一次面接での通過率は30〜40%とされていますので、マナーや服装など外見的要素での問題で無いとすれば、アピール不足かもしれません。
面接とは、自分という商品「人材商品」を売り込む場です。
門前払いでは無く招かれているのに、人間性や熱意、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力などを総合的に判断して、残念ながらという結果になっています。
面接では、企業の担当者に「この人を採用したい」と思わせる事が、一番大切なポンイトです。一緒に働きたいと思ってもらうための、自己アピールやプレゼンも重要になります。
一次面接で落ちてしまう人
まず、一次面接では書類に記載のあるスキルや経歴を具体的に再確認するという作業があり、職歴や経験を自分の口で語るというのが一般的です。
書類に記載されているスペックの確認であり、本当に採用基準をクリアしているかを判断する基礎となります。つまり、書類上のイメージと面接での印象や内容(人物像、スキル)に大きな不足的ギャップがある場合は、キャリアに疑問を持たれてしまいます。
緊張しやすく相手に自分の魅力をうまく伝えられない人は、面接の準備や練習も必要になります。逆に自信の持ちすぎや、根拠のない自信を持っているように見られてしまうのも、印象が悪くなります。
自己分析ができていない場合なども、自分の強みや弱みについて質問されてもハッキリと回答できず、準備不足として評価が下がることになります。
志望動機があまりにも安易で浅い理由を口にするのも、熱意が感じられないとされます。
転職理由として「成長したい」と述べたり、謙遜だとしても「勉強させていただきたいです」と言うのも、新卒では無いので実力を求められる中途採用の場合は印象が悪くなりがちです。
最終面接で落ちる人
最終面接は、トップとの顔合わせとしてほぼ内定が決まっているような場合もあれば、経営トップが最終的なジャッジを下すという場合もあります。
面接の回数が多いケースでは、合否の採用判断を下すキーマンが最終面接の前に存在し、ほぼ内定している状態が多いようです。技術職の採用などでは、技術に疎い社長よりも技術責任者が事前に判断していたりすることも多々あります。
逆に、営業職などでは最終面接で社長が厳しく最終チェックしていたり、中小企業のワンマン社長などの場合は人事が強く推していても、気に入らなければ一存でひっくり返すようなケースもあります。
企業のトップや役員などによる最終面接では、細かいスペックなどよりも、企業全体の社風や相性、会社の求める人物像に合うか合わないかというイメージ的な面もあるのです。
会社のイメージや社風、理念・価値観が合わない人
ビジネスの場に、ふさわしくない反応をした人(緊張しすぎ、マナーや言葉、パニック等)
企業研究不足は致命的
技術系など専門職では、技術やスキルがクリアしていれば性格に多少の難があっても、手が足りないので採用したいというケースもありますが、営業職など職務上で人柄も大切な職種の場合は、最終面接でのチェックが厳しくなり落ちやすい傾向もあります。
オンライン面接でも最終面接では、敢えて圧迫的な厳しい質問があったり、嫌味っぽい発言などで反応を見たりすることがあるようです。つまり、客先などでの対応能力を最終確認されています。
しっかりと準備して、冷静に受け答えできるようにしておくことがポイントになります。
オンライン面接対策を考える
一次面接から最終面接まで、数ある面接の通過率を上げるためには、企業側の面接担当者が
知りたいことに的確に答えることが重要です。
質問の意図を正しく理解し、相手が求めている回答を返すことが大切であり、自分の話したいことを話すのではありません。相手が何を知りたいのか、質問の真意を正確に把握することがポイントになりますので、そのための事前準備が必要です。
定番の質問に対しての自分なりの回答を用意し、その場で慌てないように面接練習することもおすすめです。
書類は通過している訳ですから、自分が書類通過した理由を考え、企業に評価されていると推測されるポイントを「自分の強み(自分のウリとなる部分)」として、面接でアピールするようにしてください。
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オンライン面接練習・模擬面接など
面接などは、ある程度は練習しておくことによって緊張感も減り、スムーズに質問に回答できるようになります。特に答えにくい内容の定番の質問に関しては、ネガティブをポジティブに変換して回答できるように、口頭で何度も練習しておくことが効果的です。
本番で自信をもって話せるように、転職サービスや転職エージェントなどを活用して、事前にオンライン面接に対応した、実践的な模擬面接しておくと落ち着いて面接に対応できるようになります。
個々人に合わせた適切な逆質問や、自己アピールの方法なども、転職エージェントのキャリア・アドバイザーに相談して準備しましょう。転職のプロである転職エージェントを上手に活用することが、おすすめです。
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