ハローワークや転職サイトの求人票を正しく見るポイント

転職活動の基本中の基本が、ハローワークや転職サイトなどに掲載される求人票をチェックすることです。どのような人材を求めているのか、給与はいくらくらいか、休日はどのくらいあるのかなど、求人票には様々な情報が記載されています。ただ、求人票に記載されている情報が必ずしも正しいとは限らず、情報を真に受けると大きな失敗につながりかねません。

求人票に正しくない情報を掲載するのは違法ではないか、このように感じるのは当然ですが、職業安定法では虚偽の情報で人材を募集することを禁じており、罰金や懲役刑の罰則もあります。しかし、会社側が意図的に虚偽の情報を出したことを証明するのは極めて難しく、求人票の嘘に関しては法律が機能していません。

また、そもそもの問題として求人票に極めて正確な情報を載せる必要性はなく、掲載されている情報はあくまで目安なので、どうしても嘘が交じります。就職活動でも同様に求人票に嘘が記載されることがあり、求人票の嘘に騙された経験から警戒している人もいるかもしれませんが、転職活動を成功させるためには求人票を信頼しすぎず、正しく見るポイントを押さえておくことが大事です。

求人票の年収の嘘、数字が盛られている

求人票の各項目のうち嘘が書かれやすいのが給与で、魅力的な数字ほど疑いの目で見ないといけません。年収の嘘・誤解を与える表現の定番が、記載されている数字は優秀な社員のもので、実際はもっと給与が低いというものです。かつては、残業代込みの数字を基本給として掲載するという嘘が横行していましたが、2018年の労働基準法の法改正により、このような残業を前提とした水増しは禁止になりました。

それでも、残業以外の理由で数字が盛られている可能性は否定できないため、給与がよすぎる求人票には注意が必要です。「月給25万円から30万円」のように数字に幅がある場合、必ずしも問題があるとは限りません。応募者の能力にあわせて給与が決定されることは多く、数字の幅自体に問題はないものの、あまりにもブレが大きい場合は数字が盛られている恐れがあるので警戒が必要です。

ボーナスを社員に支払う義務は会社にはなく、ボーナスについても嘘が横行しやすい状態でした。あまりにも嘘が多く、転職希望者からの不満の声が転職サイトに寄せられたため、現在ではボーナスの金額を明記しない求人広告が一般的です。しかし、ボーナスに関する嘘はまだまだ存在しており、賞与ありと求人票に明記されているにも関わらず、実際には賞与がないというのは定番の嘘です。

また、給与の話と似ていますが、ボーナスは給与3ヶ月分と求人票に記載されていたのに、実際に入社してみると2ヶ月分だったというような嘘もあります。いずれにしても、求人票のボーナスは特に警戒が必要な項目で、前年度実績が記載されており確かな支払いが期待できる求人票を選びたいところです。

求人票の完全週休二日制の嘘

休日の割合はとても大事ですが、こちらは求人票の中でも特に誤解を招きやすい項目です。まず、週休二日制と完全週休二日制の違いを押さえておかないと、大きな勘違いが生まれます。週休二日制という言葉からは、土曜日と日曜日は完全に休みというイメージが浮かびやすいものの、これは間違いです。

全ての週で2日以上の休みがあるのは完全週休二日制の方で、週休二日制は休日が2日ある週が1ヶ月に1度以上あり、かつそれ以外の週に1日の休みがある状態を指します。週休二日制だとほとんどの週は休日が1日だけなので、休みが多いと勘違いすると後で後悔するわけです。

現在、週休二日制と完全週休二日制の違いは転職希望者の間でも知られるようになり、人気を集めやすいのは完全週休二日制の文言がある求人票です。ただ、完全週休二日制をアピールする会社が必ずしも信用できるわけではなく、ここにも嘘があります。先に書いた、職業安定法で会社を罰するのが難しいことと似ていますが、そもそも会社側は完全週休二日制や週休二日制を採用する必要がありません。

労働者を守るための労働基準法では、1週間に1日以上の休日と、4週間に4日以上の休日があればよいと定められています。週休二日制よりも労働基準法の方が基準が甘く、基本的に週に1回の休みがあれば法律には触れません。完全週休二日制の記載が嘘であったとしても、週に1回の休みがあれば職業安定法には引っかかりませんし、故意に嘘をついたのではないと言い逃れされれば会社を追求することはほぼ不可能です。

そのため、完全週休二日制と求人票に記載されていても、実際には週休二日制だったり、ずっと週に1回の休みしかなかったりする場合があります。もちろん、本当に完全週休二日制を採用している会社も多くありますが、求人票の完全週休二日制の表記には注意が必要です。ただ、こちらは厄介なことに求人票から嘘を見抜くのが難しく、求人票以外の情報もチェックしておきたいところです。

休日に限ったことではありませんが、口コミから推測される会社の実態と求人票の記載内容に大きな食い違いがあれば、嘘が常態化している可能性が高く、休日に関する信頼性も欠けるので、求人票だけで判断ができない場合は口コミもチェックするとよいでしょう。

ブラック企業を求人票から見抜く

ここまでの求人票を正しく見るポイントに加え、求人票の雰囲気などから怪しい求人募集を避けるための方法も押さえておきたいところです。転職サイトを利用していれば気づく人も多いですが、常に人材を募集している会社は珍しくはありません。事業が波に乗っているという理由で大量採用を行う場合もあるので、大量採用自体は不自然なことではありませんが、長期間に渡って求人が出続けているのは基本的に不自然です。

このような会社の場合、仮に求人票に怪しい場所が見当たらなくても応募を避けるのが無難です。ブラック企業、もしくはそれに近いような会社では過酷な業務などの原因から人材が定着しにくく、常に人手不足のため、途切れず求人が出続ける傾向があります。

また、ブラック企業はやりがい、成長、夢、アットホームといったフレーズを使う傾向があり、これらはブラック企業を見抜く上で有効です。実態をそのまま求人広告に出したら転職希望者はまず集まらないため、ブラック企業は求人を出す時に実態を誤魔化すのですが、その際によく使われるのがやりがいなどのフレーズです。

実態をそのまま伝えることができないため、やりがいがある、成長できる会社といった曖昧なキャッチコピーが用いられます。曖昧な言葉が多く会社の内情をうかがわせる具体的な言葉が見当たらない、どのような業務を行っているのかよく分からない、こう感じたのであれば注意しないといけません。

求人票の見方自体はハローワーク、転職サイトのどちらを利用する場合もそう変わりませんが、ハローワークの方がリスキーな案件が多い傾向があります。転職サイトに求人広告を出すためにはお金がかかりますが、ハローワークであればお金はかかりません。

ハローワークの求人は、人材にお金をかけることを嫌がる怪しい会社の割合が増えやすいため注意が必要です。転職サイトの求人広告が絶対に安全というわけではありませんが、金銭面でのハードルの高さから、ハローワークよりは会社の質に期待が持てます。

もちろん、ハローワークに出ている求人全てが怪しいわけではなく、地元企業を見つける上では有用ですし、しっかりとした求人もあります。それでも、転職活動でハローワークを利用する場合は、怪しい会社に引っかからないよう厳しい目で求人票をチェックするとよいでしょう。

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