仕事を辞めたいと考えている人の中には、一日でも早く辞めたいという思いから、一度退職してから転職活動を始めようと考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、仕事を辞めてから転職するのは様々なリスクが伴うので、おすすめすることはできません。
ここでは、仕事を辞めてから転職するメリットとデメリット、働きながら転職するメリット・デメリット、在職中の転職活動を楽にすすめる方法、すぐに転職活動すべき人の特徴について紹介します。
仕事を辞めてから転職活動するメリット・デメリットは?
仕事を辞めてから転職活動するメリット
転職活動に集中できる
退職してから転職活動することで、勤務しながら転職活動をするよりも格段に時間の自由がきくようになります。
転職活動中には、求人の検索や履歴書・職務経歴書の作成、面接の準備といったことに時間が必要であり、時間をかけてこれらの準備をすることで、転職に失敗しにくくなります。
複雑で時間を要する転職活動の準備も、時間の自由がきく退職後だからこそ、集中して行えるというメリットがあります。
急募の求人にも対応できる
在職中に転職活動をすると、目ぼしい急募の求人が出てもすぐに退職・転職することができないため見逃すことになります。
しかし、退職後に転職活動を始めることによって、急募の求人が来てもすぐに対応可能であり、チャンスを逃さなくても済むのです。
スキルアップに時間が使える
一度退職して求職者となると、ハローワークの求職者支援訓練を利用できるようになります。
前職で専門的なスキルや経験をつかめなかった場合、また異業種に転職しようと考えている場合は、このような制度を利用することによって、医療秘書や介護、経理事務、パソコンなどのスキルを身につけることが可能です。
また、ハローワークに限定しなくとも、自分で興味・関心のある分野の通信教育講座などを受講してスキルアップすることも可能です。
仕事を辞めてから転職するデメリット
経済面が大変
退職しても、退職金や前職で雇用保険に加入していれば失業給付金が支給されるため、しばらくは金銭的に困ることはありません。
しかし、失業給付金にも給付期限があり、転職期間中に金銭的余裕がなくなることも考えられます。
金銭的に余裕がないと精神的にも焦り始め、早く転職先を探さなければいけないという思いから転職先を妥協してしまうことがあります。
急いで転職先を決めたあまり、転職後に「こんなはずじゃなかった…」というミスマッチが起こる可能性もあるのです。
「後がない」という現状からストレスがたまりやすい
退職してから転職活動を始めたものの、次の転職先がなかなか決まらないとなると、「後がない」という状況から強いストレスを感じます。
この感覚は、既婚だったり、まだ教育課程の残っている子どもがいる場合は、生活費・教育費の捻出などもあるため、なおさら強いストレスとなってのしかかってくるのです。
高ストレス下にある配偶者や親を見ていれば、家族も心配し、不安になるでしょう。家族を不安にさせているという現状もさらに本人を追い立てることになってしまうのです。
自己管理力がないと思われる
退職後に転職活動を始めると、応募先には「辞めたいという気持ちに勝てなかった後先考えられない人」というように、自己管理力がない人だと評価されることもあります。
辞めたいという衝動に負けたから、辞めてから転職活動をするはめになっていると思われてしまうと、採用にはつながりにくくなってしまうのです。
転職は時間がかかる
マイナビの調べによると、転職希望者が実際に転職活動を開始してから転職先が決まるまでの期間は「1~3か月間」程度(実際にはこれ以上かかる人もいる)と報告されています。
転職活動を開始しても、すぐに希望の求人が見つかるとも限らず、見つかったとして採用されるかは分かりません。
転職活動期間が長引いてブランクがあけば「その期間は何をしていたのか」と聞かれるようになり、相応の理由がないと仕事への意欲ややる気がない人間だと思われてしまうようになるのです。
仕事を辞める前(在職中)に転職活動するメリット・デメリットは?
仕事を辞める前に転職活動するメリット
経済的な心配がない
働きながら転職活動することの最も目立つメリットは、収入源が維持されるために転職活動期間中も経済的な心配がいらないことです。給料が低いという理由で転職を考えている人でも、退職してしまって収入が途絶えるよりは、比べ物にならないほど安心材料となります。
転職活動中も、応募先への交通費を自費で負担したり、履歴書用紙を購入したり、対策テキストなどを購入したりと先立つものが必要ですから、安定した収入を得ながら転職活動できることは大きなメリットだといえます。
家族や周りの人に心配をかけない
退職してから転職活動を始めると、それまで働きに出ていた人が家にいることから、配偶者や子どもからすれば「このまま無職だったらどうしよう…」と不安になるかもしれません。
働きながら転職活動を始めることによって、家族は「決まらなかったとしても収入が途絶えることはない」「とりあえず仕事をしている」ことから安心することができます。
特に住宅ローンや教育ローンを組んでいる場合は、働きながら転職活動したほうが、ローン返済に配偶者の頭を悩ませずに済むというメリットもあります。
現職続行の選択肢も残せる
一度退職してから転職活動を開始して、「他の会社も受けてみたが、やっぱり今の会社でいいかもしれない…」と思っても、もう後には戻れません。
出戻りを歓迎している企業も中にはありますが、相対的に多くはないのです。
ところが、働きながら転職活動をすることによって、今の会社で続投するほうがいいと判断した場合、元の会社に戻れないというリスクがなくなります。
現職をそのまま続けられるという選択肢を残しておくことは、転職失敗時のリスクを軽減することにもつながります。
キャリアが途切れることがない
退職してから転職活動を始めても、すぐに決まるわけではないということは前述しましたが、応募のタイミングが悪かったり、高望みしすぎていたり、マッチングがうまくいっていない場合はブランク期間だけが長期化してしまい、キャリアが途切れてしまいます。
働きながら転職活動すれば、当然キャリアは途切れることなく、スムーズに次の仕事が決まり次第移行できるわけですから、あなたの職務経歴上にもブランク期間が残りません。
応募先にも向こう見ずな印象を与えず、計画的に物事を遂行できるイメージを与えることができるでしょう。
仕事を辞める前に転職活動するデメリット
時間が少ない
勤務しながら転職活動も同時に行う場合、どうしても転職活動のために確保できる時間は少なく、思うように転職活動が進まない可能性があります。
平日に有給を取得しなければいけない場合の、上司への言い訳にも困ってしまうでしょう。また、限られた時間の中で効率的に自分にマッチする求人を見つけなければならず、情報収集から実際に面接を受けて内定をとるまで、非常に忙しく動かなければならないというデメリットがあります。
仕事と転職活動を両立させなければいけないので難しい
会社に拘束される時間が長い人は、帰宅してから、あるいは休日に転職活動をしようと思っても、体を休めることに精一杯で、結局何もせずに数か月経ってしまった…ということもよくあります。
仕事が忙しすぎるから、拘束時間が長すぎるからという理由で転職しようと考えていたのに、仕事と転職活動を両立させるのが困難なため、思っていたよりも転職活動が長期化してしまい、気力も体力も続かずに転職を断念してしまう人も多いのです。
転職は仕事辞める前の方が有利!在職中の転職活動を楽に進めるには?
転職活動は在職中の方が有利
それぞれのメリット・デメリットを見ると、現在の状況を確保しながらも転職活動時に足元を見られないで済む「在職中に転職活動を進めるケース」の方が転職には有利になります。
収入と転職に失敗した時に戻れる場所を確保しながらの転職活動になるので、焦って転職活動をする必要がなく、間違って今の会社よりも条件の悪い会社に入社してしまうような失敗をしないで済みます。
在職中の転職活動は時間のやりくりが重要
しかし、在職中の転職活動が有利とは言っても、転職活動にはやるべきことが沢山あります。求人検索、企業の情報収集、履歴書や職務経歴書の作成、面接対策などじっくりと時間をかける必要があることも多いです。
さらに、書類選考に通過し企業とも面接を行う時には在職している仕事との兼ね合いも考慮しなければならず、スケジュール管理と時間のやりくりをいかに上手くできるかが重要になってきます。
転職活動を在職中にするのは難しいという人のために、時間がないなかでやりくりするのにおすすめの方法や、バレずに転職活動を進める方法などをまとめました。転職活動を在職中に行った方がいい理由なども解説するので、参考にしてみてください。
転職サポートを有効活用する
焦らず有利に転職活動を進めたいけれど自分で管理できる自信がないという人は、転職サポートを活用するのがおすすめです。
中でも、転職エージェントは登録することで自分に合う求人を紹介してくれるだけでなく、履歴書や職務経歴書をチェックしてもらえたり、面接対策に必要な企業情報や面接で聞かれることを教えてもらうなどの転職サポートを無料で受けることができます。さらに、スケジュール管理も行ってくれるので転職エージェントに丸投げすればOKなのも嬉しいポイントです。
転職活動のサポートが充実しているリクルートエージェント
転職成功実績No.1の人気転職エージェントです。全ての業種に幅広いコネクションを持っているので、紹介できる求人数が多く、大手から外資系企業まで様々な求人があります。さらに、非公開求人数は9万件以上保有しています。
また、業界最大手だからこそ企業からの信頼も厚く、転職希望者に有利な選考や年収交渉を進めることができます。
アドバイザーは各業界に精通しているので、希望業界に合わせた細かい情報を得ることが可能です。
追い詰められる前に!こんな人は今すぐ転職活動をはじめるべき
今の勤務先がブラック
今の職場がいわゆるブラック企業の場合は、すぐに転職活動を始めることをおすすめします。その仕事を続けることであなた自身の精神的・身体的健康を害する恐れがあります。
しかし、ブラック企業に勤めているからこそ、転職の面接日程を調整する時間もない…という場合は、さまざまな転職活動を代行してもらえるため時間節約ができるという理由から、転職エージェントを活用するというのもおすすめです。
転職エージェントでは日程調整を代行してくれます。さらに年収交渉などの代行してくれるため、時間的に余裕のない人でも転職活動をすることが可能なのです。
パワハラ上司、先輩社員からのいじめのせいで鬱
仕事を辞めたいと考えている人の中には、今の勤務先で上司からパワハラを受けている人も多いのではないでしょうか。
また、上司に限らず職場の先輩からいじめを受けたり、同僚とうまく関係を築けずに自分だけ仲間外れにされるなど、人間関係が原因で鬱状態になっている人もいるのではないでしょうか。
取り返しのつかないことになる前に、以下のような症状が出ている場合は、すぐにでも退職することをおすすめします。
・わけもなく涙が出て止まらない
・仕事のことを考えるだけで吐き気や頭痛がする
・仕事に行く日の朝、体が動かなくなる
・誰もいないのに、自分の悪口を言われている気がする
・短期間に体重が極端に増えたもしくは減った
身体的に出る症状は、体からのSOSです。健康を害すれば、今の仕事を続けるどころか働ける身体ではなくなってしまう可能性もあるため、上記のような場合は退職を視野に入れましょう。
体力的にもう限界
あまりにも激務だと、頭ではやらなくてはいけない仕事がわかっていても、体力的に限界が来てしまい、身体がついていかないことがあります。
働きすぎて副交感神経がうまく作用せず、睡眠薬がないと眠れなくなったり、睡眠薬の耐性がついて飲んでも眠れなくなったりする人もいます。
また、十分に眠ってもまだ体が休まらない場合は、体力的に限界がきている証拠です。
このような場合もまた、すぐに転職活動を始めることをおすすめします。
いつでも転職できるように求人をストックしておく
もし、今の仕事がツラくてストレスや疲労が限界に達してしまうと、身体を壊したり精神的に無気力になってしまう可能性があります。そうなると、転職をしようと考えてもなかなか思うように進めなくなってしまいます。
また、良い求人に出会えるかどうかは運とタイミング次第なので、今は転職するつもりはないと考えていても転職サイトに登録して気になった求人をストックしておくことがおすすめです。求人を見ていつでも転職できる状況を作っておくことで、今のツラい現状にしがみつく必要はなくなり、精神的・体力的にも余裕が生まれます。
忙しくて時間がないという人でも、希望条件を登録しておけばマッチする新着求人が掲載されたらメールで通知を受け取ることもできます。
求人数No.1の転職サイトリクナビNEXT
転職者の約8割が利用している転職決定数No.1の人気転職サイトです。新着・更新求人が毎週1,000件以上あり、その中でもリクナビNEXTにしかない求人が80%以上あります。さらに、レジュメを登録した人だけが見れるサイト未掲載の特別求人もあります。
機能も充実していて、提携エージェントからの特別求人が届く、リクナビNEXTエージェントネットワークや、スカウトサービスもあります。
まとめ
仕事を辞めてから転職をするパターンと、在職中に転職するパターンとで比べた結果、収入が安定しキャリアが途切れなくて済む在職中の転職が有利であることが分かりました。
転職エージェントのサポートを利用することで、時間がないという不安要素も解消することができます。
また、今すぐに転職する気がない人でも転職サイトに登録しておいて、いつでも転職できる状況を作っておくことも大切です。万が一身体的な症状が出ても、すぐに転職することが可能になります。