漫画や雑誌の編集者になりたくても、業界未経験ということもあって転職に不安を抱いている人もいるでしょう。

専門知識やライティング力がないと就けないのが編集者というイメージが付きまといますが、全くの未経験から編集者になる方法編集者の仕事内容をここで解説していきます。

編集者の仕事内容・年収・将来性は?

仕事内容は媒体の企画・構成をまとめる

編集者は漫画や雑誌の企画から編集業務までを担当し、読者に響くような誌面作りを考え、予算やスケジュール管理をしながらプロジェクト全般を指揮していきます。

記事は自分で取材に行くこともあり、提出されたライターの記事をまとめ、見出しや使用する写真をイメージし、誌面レイアウトを仕上げていきます。

漫画など作家が相手となる場合は、原稿の締め切りに間に合うように、進捗具合を管理していくことも大切です。出来上がった誌面は何度も校正を重ねていって誌面を完成させます。

記事を提供するライターは、会社に所属している場合とフリーのライターと契約することもあり、編集者からの指示で記事を書いていきます。時にはライターに構成を兼ねて記事を書いてもらうときもあります。

編集者の勤務先

編集者には漫画や雑誌を出版する版元の出版社に所属している人、出版社から委託されて編集業務に携わる編集プロダクション、両者から委託されるフリーランスがあります。

出版社の場合は自分で編集・取材を行うこともありますが、営業や打ち合わせなど、大まかなスケジュール管理を任されており、漫画・雑誌を出版するための全体的な仕事をしています。

編集プロダクションは小規模のものが多く、編集者は出版社から委託された編集業務を手掛けるので、編集・取材に集中することができます。フリーランスも同様に編集業務を中心に委託され、時には記事を依頼されることもあります。

年収は低く、労働時間は長めで8時間では帰られない

編集者の年収は、会社の規模にもよりますが、400万円~500万円が相場となります。大手出版社の集英社では2019年度の新卒(大卒)22歳の給与は262,300円とあるので、大手企業に転職できれば500万円以上も可能となります。

(参考:https://www.shueisha.co.jp/saiyo/company_profile/)

年収はそれほど低くなさそうと感じますが、一方で労働時間は8時間で帰宅できることはほとんどないといえます。紙・Webの両媒体に締め切りがあり、完成までのレイアウトは初校から再校、再々校と繰り返し徹底して行われますし、突発的な出来事で急にレイアウト変更ともなると、締め切りまでにさらに時間が足りなくなってしまいます

労働時間的が長引き、深夜に帰宅することもありますから、年収の割に仕事内容が激務といえるでしょう。

編集者のメリットと将来性

編集者のメリットは取材を通して、一般の会社員としてでは交流することができないような人達と交流が持てるので、知識の幅が広がりやすくなります

紙媒体は売上が落ち込んできていますので、将来性は厳しいといえます。しかし、Web媒体はまだまだ人材不足が続いていますので、将来性で需要は見込めます。Web編集者としてキャリアを積んでいけば、大手出版社に転職できることも可能といえます。

仕事は激務ですが、誌面が出来上がったときの達成感は何物にも代えがたいといえるでしょう。

未経験から編集者に転職する方法

資格は特に必要なく、パソコンを使えるのは必須

このご時世、手書きの原稿は求められません。誌面レイアウトの企画段階は方眼紙に手書きで書いていくこともありますが、誌面作りにパソコンは必須です。特別必要な資格は特にありませんが、パソコンがある程度使えないと仕事になりません

求められるスキルとして、アイデア力、企画構成力、校正に関する品質管理力は必要で、さらに新しいことに興味を持ち、読者が求めている情報を瞬時に感じ取る適応力は求められるでしょう。これらは編集者として「センス」という言葉で片付けられそうですが、常にアンテナを張り巡らしておくことが大事でしょう。

紙媒体は35歳までが応募条件。Web媒体はそれ以上でも可能

編集者に転職する際、気になるのが年齢です。体力的に20代は特に問題ないといえますが、概ね多くの会社で紙媒体は35歳までが応募条件となります。編集者には常に新しい感性が求められるので、社会人として考えが固定しがちな35歳~40代以降はよほど実績がないと厳しいといえます。

誌面媒体の場合はなかなか狭き門となっていますが、Web媒体の編集者は人手不足の状況が続いていますので、35歳以上でも採用できる可能性は高くなります。また、編集長など、幹部候補となりそうな役職では40代の経験豊富な人が求められる場合もあります。

採用試験は、一様に一般常識の筆記試験と作文試験があります。一般常識的な政治・経済の情勢もしっかりと把握しておくことが大切です。作文試験はテーマにもよりますが、基本は起承転結のある文章で、誤字脱字を完璧にチェックしておくように心がけておきましょう。

未経験でも採用されるコツ

いきなりの未経験で編集者に採用されるか不安がある場合、クラウドソーシングや出版社のアルバイトなど、ライティングの仕事を受け持っておくようにしましょう。記事の内容や年数にもよりますが、全くの未経験よりかは有利となりますので、どのような記事を書いたか実績を示せるようにしておきましょう。

未経験から編集者に転職、失敗しない転職先の選び方

選んではいけない編集者求人の見分け方

Web媒体は人手不足の状況であり、編集者は達成感のある仕事という触れ込みで、時間に捉われないブラック企業からの甘い勧誘には気を付けましょう。ストレートに「体力に自信のある方大歓迎!」とある場合、完全に重労働が予想できます。

「未経験者歓迎」のはずが編集長など「20代の幹部候補大募集」とある場合、未経験者が数年で編集長へ出世するのは至難のわざです。それだけ人の出入りが激しい会社であることが考えられます。ブラック企業の特長でもある募集要項に甘い言葉が並んでいる場合は注意が必要です。

おすすめ編集者求人の特徴

未経験から編集者へと転職するので、まずは「未経験者歓迎」を前提としましょう。先に述べたように、未経験歓迎と幹部候補募集は合わさると危険ですが、単に未経験者募集とある場合は、人員的に余裕があり、人材を育てる環境が整っていることが挙げられます。

求人サイトなどに掲載されている企業のホームページを見ると、実際に働いている人の顔や名前がUPされている会社は安心感があります。

未経験OKかつ条件の良い編集者求人を見つける方法

ハローワークや求人サイトでは、未経験可の優良求人を見つけるのは難しいものです。ハローワークは地域の中小零細企業が掲載されていますが、無料で掲載できるので、離職率の高いブラック企業が多数掲載されています。

そこで、未経験OKの優良求人を見つけるには、自力で探すのではなく、扱っている求人先の企業情報を把握している転職エージェントを利用するのがベストといえるでしょう。

転職エージェントで非公開求人を紹介してもらう

転職エージェントでは非公開の求人を擁しているほか、専任のキャリアコンサルタントに相談することで、履歴書の添削や面接対策、面接日の調整までもサポートしてくれます。自身のキャリアにマッチした条件の求人を紹介してもらえ、応募者があまり知らない企業の内部情報を教えてくれるので、未経験者が不利にならない転職活動を実施できます。

また、転職エージェント経由で採用されると、年収交渉も代理で行ってくれるので、現状の年収を維持することが可能です。

マスメディアン

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「広告・マスコミ業界に特化した他社と比べても一番求人が多い」といった口コミも見受けられます。ただし、従業員数57名の小規模なこともあって手が回らないのか、「途中で連絡が途切れた」などの口コミもあります。進捗状況などは利用者が自分で気に掛けた方がよいでしょう。

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リクルートエージェント

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広告・マスコミ業界に転職したいなら、大手総合型転職エージェントを利用するのがおすすめです。マスコミ業界を含め求人数が豊富で、他業界からの転職でもしっかりとサポートしてくれます。

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まとめ

漫画や雑誌の編集者に転職する場合、全くの未経験からだと紙媒体よりもWeb媒体のほうが人手不足で将来性もあります。編集者は激務で労働時間も長くなりがちですが、誌面が出来上がったときの達成感はひとしおです。

編集者になるには特別な資格は必要ではなくパソコンのスキルアイデア力品質管理力新しいものごとに対応する適応力は必須といえるでしょう。未経験から採用されるには、ある程度ライティング力を持っていることがアピールできるとよいので、クラウドソーシングやアルバイトなどで実績を作っていきましょう。

未経験者歓迎の求人では、人を育てる環境が整っている企業を探し、ブラック企業の甘い言葉には注意することが大切です。とはいえ、自力で優良求人を探すのは難しいので、非公開求人を多数扱っている転職エージェントを利用するのがおすすめといえるでしょう。