
42歳という年齢から、正社員を目指すことを諦めようと考えている方は多いのではないでしょうか。
42歳で正社員を目指すことが難しいと言われるのは、採用する企業側のニーズなど、明確な理由があります。
一方で、厚生労働省が発表している「一般職業紹介状況」(※)で40~44歳の「有効求人数」を見ると、平成22年から令和元年までの10年間で2倍近く増えています。
※参考:一般職業紹介状況(職業安定業務統計)年齢別労働市場関係指標(実数)(厚生労働省)
42歳の方を対象とした求人の数は増加傾向にあるため、正社員を目指すことは十分可能なことがわかります。
この記事では、42歳で正社員を目指すときに壁となる障害と、正社員になるためのポイントや方法について詳しく解説します。
この記事が、就職活動の際の参考になれば幸いです。
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42歳で正社員を目指すときの課題
42歳から正社員を目指すとき、障害となる問題がいくつかあります。
正社員を目指して就職活動をスタートさせるには、まず抱えている問題点をしっかり把握することが大切です。
問題点を把握し、解決できる問題は就職活動を始める前に解決しておきます。
解決が難しい問題については、就職活動で不利にならないように対策を講じることが必要です。
解決が難しい問題は、以下のようなことが挙げられます。
あらかじめ事実として受け止めてておくことで、就職活動に行き詰まってしまったとしても、モチベーションの低下をある程度少なくすることができます。
ポテンシャルの評価がされにくい
20代や30代の若手と比べて、42歳という年齢の人には豊富な人生経験があります。
一方で、自分の考えや仕事のやり方が確立している人が多く、新しい知識を吸収する柔軟性が乏しいという判断がされやすいです。
そのため、42歳となるとポテンシャルで採用されるという可能性はとても低くなります。
特に未経験の業種に応募しようとした場合は、若手と比較されやすく、採用を渋る企業が多いというのが現実です。
採用後のコストがかかる
考え方は企業によって異なりますが、入社後の給与形態が年齢に応じた金額だった場合、42歳と若手を比べると、金額に差が出ることがあります。
新たな人材を採用した場合、研修期間を設ける企業は多いです。
この研修期間中も給与は支払われるので、企業側は若手に比べて高いコストで育成することになります。
同じ育成をするなら若手の方がコストを抑えることができるという点で、42歳という年齢が壁になることがあります。
高いスキルや経験を求められる
42歳で就職活動をしている人に対して、企業側は高いスキルや実務経験を求める傾向にあります。
例えば、特定の技術や深い知識、高いコミュニケーションスキルなどです。
42歳で正社員を目指すためには、これまでの知識や経験を活かしながら、新たなスキルを習得することが求められます。
関連記事:40代向けのおすすめハイクラス転職エージェント15選 成功させるコツや年収傾向も徹底解説
42歳から正社員を目指すために準備すること
正社員になるために障害となる問題点が把握できたら、次のステップに移ります。
問題点を解決して就職活動を始めるために、しっかりと事前準備を行うことが成功を導く大切なポイントです。
企業が応募者に求める条件をクリアするためにも、入念に準備を行うことが必要です。
一からのスタートという自覚を持つ
42歳という年齢は、一般的に中高年と言われる世代です。
なかには、これまでの経験から高いプライドを持ち、過去の実績に固執する人がいるのも事実です。
採用する企業は、新たな環境で働くことに対して謙虚さを持たない人材を嫌がります。
また、新たな職場では上司が自分よりも年下になる場合が少なくありません。
就職活動をスタートする前に、気持ちをしっかり切り替えることが大切です。
自己分析を行う
就職活動を始めて応募する企業探しをする前に、まず自己分析を行うことが大切です。
自分がこれまで身につけた知識やスキル、経験を整理して自分を知ることで、自分の適性にあった求人を探すことができます。
また、自己分析を細かく行うことで、応募する際の自己PRが説得力のあるものになります。
特に専門的な知識や経験がある場合は、企業が求める即戦力としての評価が高くなるポイントです。
過去に身につけたスキルをすべて洗い出して、アピールポイントを見つけることが最初の作業です。
スキルの向上と資格の取得
自己分析の結果、身につけているスキルの把握ができたら、そのスキルの向上を目指すことが必要です。
もう身についているから大丈夫と安心していると、企業側に向上心がないと判断される可能性があります。
スキルを活かしてさらに実績を積み上げることで、42歳という年齢にもかかわらず向上心をしっかり持っている人材だと、企業に対して強くアピールをすることが可能です。
同じように、新たに資格を取得することも、向上心を具体的に強調できる材料になります。
経験してきた業種に関連する資格があれば、積極的に取得しておくことをおすすめします。
条件に優先順位をつける
就職活動をするとき、色々な媒体で求人情報を探すことになります。
20代や30代と比較すると、42歳で応募できる求人数は少ないのが現実です。
また、現状の生活水準を落としたくないといった考えから、よい待遇を求めて探しがちになります。
少ない求人の中から、求める条件全てをクリアできる募集を探すことはとても困難です。
ある程度、妥協できる条件を見つけることが必要です。
そのためには、希望する条件を全て洗い出し、優先順位をつけることが必要です。
収入や勤務地、勤務時間など自分が求める条件に優先順位をつけて、優先度の低いものはある程度妥協することが、効率的に求人探しをするコツです。
業種の幅を広げる
就職をするにあたって、希望する業種を決めている人は多いと思います。
自分の希望する業種の求人が見つかればいいですが、42歳という年齢の求人は若手と比較すると少ないため、希望とマッチする求人がすぐに見つからないことは多いです。
未経験の業種でも、マネジメントや社内外への対応などの経験があれば、未経験でも採用される可能性は十分あります。
希望する求人を探すのと同時に、自己分析で出てきた能力を活かせる業種を探してみるのも、少ない求人から応募企業を探す手段の一つです。
42歳で正社員になるための方法
入念な事前準備ができたら、求人情報などを活用して応募を始めます。
就職活動の方法には、自分一人で求人を探して応募する方法や、第三者の協力を得て求人に応募する方法があります。
具体的な方法についてご紹介しますので、自分にあった就職活動の方法を選ぶための参考にしてみてはいかがでしょうか。
40代に強い求人サイトを活用する
42歳の求人情報を探すためには、40代以上の求人情報が豊富な求人サイトを活用することがおすすめです。
一般的な求人情報サイトには、年齢を問わず多くの求人が掲載されていますが、20代や30代に向けた求人が多くを占めています。
求人に年齢制限を設けることは法律で禁じられていますが、長期育成のためという条件をつけることで、応募できる年齢に制限を設けることができます。
若手の求人情報が多いサイトの中から、42歳でも応募できる求人を探すことはとても非効率な作業です。
スムーズに就職活動を進めるためにも、40代以上の求人に強い求人サイトで効率よく求人情報を探すことがポイントです。
転職エージェントを活用する
転職エージェントは、応募する人と求人をしている企業を繋いでくれる、心強い味方です。
転職という言葉がついていますが、非正規雇用やアルバイトで生計を立てている方でも利用することができます。
転職エージェントに登録をすると、専任のエージェントがサポートについてくれます。
担当エージェントは、登録者の希望条件などをヒアリングしたうえで、マッチする企業の求人を紹介してくれます。
紹介される求人は、42歳でも応募可能な求人が選ばれます。
求人情報の紹介以外にも、自己分析や適性診断、応募書類のサポートなど多くのメリットを得ることが可能です。
また、多くの転職エージェントは一般に公開されていない求人情報を独自に保有しています。
年齢や希望条件などがネックになり、個人では見つけることが難しい求人情報も、転職エージェントに登録すればできる限り希望に沿った求人紹介をしてもらうことができます。
ハローワークを活用する
ハローワークは、厚生労働省が行う職業紹介や就職支援の機関で、無料で利用することが可能です。
仕事の紹介はもちろん、職業相談や応募書類の添削など、転職エージェントと同じようなサービスが利用できます。
転職エージェントと異なる点は、求人数の数が圧倒的に多い点です。
ハローワークは全国の求人を取り扱っており、企業も無料で求人を出せるため、大手転職エージェント以上の求人数を保有しています。
一方で、企業は無料で求人を出せるため、求人情報の質が低くなりがちというデメリットがあります。
一般的な求人サイトや転職エージェントは、民間企業として悪評や不満を避けるため、取り扱う求人の審査をしっかりと行います。
また、サポートを行うエージェントの質も高くして顧客満足度を向上する企業努力をしています。
エージェント自身も、就職の成功が自身の評価や収入に影響するため、熱心な人が多いです。
ハローワークでは、求人を出す企業に一定の基準は設けているものの、民間企業に比べると比較的審査がゆるい傾向があります。
また、相談員は公務員のため、相談者の就職が成功しても収入に影響がありません。
そのため、熱心に相談に乗ってくれる人もいれば業務を淡々とこなす人もいるなど、相談の質に差があります。
また、相談員が専属にならないといったこともデメリットの一つです。
ハローワークを利用する際は、一般の求人サイトや転職エージェントと併用することをおすすめします。
42歳でも正社員になることは可能
42歳という年齢だからといって、正社員を目指すことが遅いということはありません。
むしろ、ポイントをしっかりと抑えて、活用するサービスを厳選すれば、若手よりも長い人生経験を活かした就職は十分可能です。
フットワークの軽さや、新たな知識やスキルに柔軟に対応する能力は、20代や30代に負けてしまうことは事実として受け止める必要があります。
しかし、自己分析など入念な下準備を行い、積極的に自己アピールをすることで、若手とは違った人材として採用という結果を得ることが可能です。
42歳でも、正社員を目指す方法はたくさんあります。
比較検討をしたうえで、自分に合った就職活動をして正社員を目指しましょう。